ただし、地方の白人人口は相対的に減少しつつある。アメリカ人の54%はトランプに強く否定的だ。少なくとも得票総数では、トランプはバイデンを含むほぼ全ての民主党候補に勝てそうにない。

トランプ自身、連邦議会、ニューヨーク州とジョージア州の司法当局、連邦司法省から、犯罪行為や選挙違反の容疑で捜査を受けている。最近もトランプが退任の際、多数の公文書をフロリダ州の豪邸マールアラーゴへ持ち去った疑惑が浮上した。

だが共和党は、選挙制度に対する有権者の信頼を着実に崩壊させてきた。彼らが成立させた投票制限法には、24年大統領選の結果に不満を持つ候補者が異議を唱えることを容易にする規定もある。実際どちらかの政党が異議を唱えれば、極端に二極化した今のアメリカでは大規模な暴力事件が全米中で多発する恐れが十分にある。

もしトランプが大統領選に再出馬すれば、アメリカは1861年の南北戦争開戦以来、最悪の危機へと転落しかねない。

【関連記事】
ニューズウィーク日本版 台湾有事の新シナリオ
2026年4月21号(4月14日発売)は「台湾有事の新シナリオ」特集。

米・イラン戦争で変わる地域紛争の「大前提」/石油危機を恐れるべき理由

※バックナンバーが読み放題となる 定期購読はこちら
※画像をクリックするとアマゾンに飛びます