中国のレアアース規制にアメリカが神経をとがらせている時期に、合意を迅速にまとめた高市の戦略的巧みさは際立っていた。地元・奈良(安倍銃撃犯の裁判が開かれた場所だ)の食材を使った昼食会では、6年前のトランプ訪日以降に日本企業がアメリカに行った主要な投資を地図上に示して披露した。日本の対米投資を地図形式で提示した選択は実に巧妙だった。トランプは先日、ウクライナのゼレンスキー大統領との会談で地図を投げ捨て、戦争のコストに激怒したと伝えられている。
トランプの心をつかむ秘訣は富の増大だと、高市は理解している。初会談後のトランプは、「最も偉大な首相の1人になるだろう」と、過去最大級の賛辞を贈った。さらに日本史上初の女性首相に就任した意義を強調し、空母へ向かう大統領専用ヘリに高市を同乗させ、米兵の前でステージに並ぶという最大級の視覚的承認ショーを披露。「勝者」と呼んで絶賛した。
だが高市の支持率は急上昇しているものの、課題は山積している。トランプとの関係を強化する一方で、経済面での中国の報復をどう防ぐのか。防衛費増額の公約をどうやって実現するのか。議会では過半数に届かない少数与党の立場だ。
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