共和党は1月から上下両院で過半数を握ることになるが、その差はわずか。中間選挙では大統領の政党が議席を減らすのが定石だから、トランプが自らの公約を比較的簡単に実現できる時間は限られている。選挙日程を考えると、26年11月の中間選挙に向けた選挙戦が本格化するのは同年4月。従ってトランプは、就任後すぐに全力で仕事を片付け始めなくてはいけない。

そのためにトランプが集めている政権幹部のカギは忠誠心(とテレビ映えするルックス)だ。1期目は、その分野で本格的な経験があることを重視したが、今回は違う。幹部が素人的なミスを犯しながらも、トランプに忠実な政策を実行しようとする一方で、経験豊かな実務官僚が抑制と均衡の役割を果たすという統治パターンが生まれるかもしれない。

トランプは最高裁判事など連邦判事を指名する権限によって司法を味方に付けているし、おそらく近年のどの大統領よりも党に対して強い支配力を持つ。こうした環境は、トランプが自らのレガシーを築く上では悪くない。

「関税大統領」の危険な賭け

トランプは、「米経済の成功の立役者」を自負しているから、経済面での公約実現にはとりわけ力を入れるだろう。特にエネルギー生産でアメリカを世界一にするという公約の実現は確実だ。また、経済に流動性をたっぷり供給し、大手テクノロジー企業のAI(人工知能)投資に好ましい環境をつくるだろう。

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