アメリカ人の41.6%は原爆投下を「許し難い」とさえ考えている。『オッペンハイマー』が日本で公開されれば、原爆の惨禍を取り上げなかったとして多くの人々から批判されるだろう(その批判は正当だ)。だが、この映画が提示する究極の教訓は、非人間的で恐ろしい核兵器は二度と使われてはならないということだ。

この立場は1940~50年代の文化的環境とは懸け離れている。当時は映画、音楽、ポップカルチャーが無敵のアメリカの象徴の1つとして原爆投下を称賛していた。51年には、「原爆ブーム」にあやかった観光ツアーやパーティー、美人コンテスト(ミス原爆)まで登場した。

「バーベンハイマー」のミームは、国際交流と異文化間の相互理解という私の職業上の使命を想起させるものだった。私が8歳の頃、コーチに言われたことを自分が口に出すことはあり得ない。私の訪日回数はネバダに行った回数の6倍も多い。原爆投下の影響についても理解を深めてきた。

それでも、このような旅と学びの機会がなかったとしたら、私もこの手のミームをツイートしていたかもしれない。

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