最新記事
トランプ関税

トランプの中国叩きは必ず行き詰まる...中国が握る半導体産業の「チョークポイント」

Hard Tech Realities

2025年4月22日(火)17時45分
リシ・アイエンガー、リリー・パイク、クリスティーナ・ルー(いずれもフォーリン・ポリシー誌記者)
半導体関税が現実になればiPhoneの値上げは必至(ニューヨークのアップルストア)

半導体関税が現実になればiPhoneの値上げは必至(ニューヨークのアップルストア) AP/AFLO

<思いつくがまま関税を振り回すトランプ。サプライチェーンから中国を排除するのは困難という現実が見えていないようだ>

関税発動の大号令をかけた舌の根も乾かぬうちに、ちょっと待ったとブレーキをかける。そんなトランプ米政権のオン/オフ作戦に、世界中の政府と企業が翻弄されている。そして今、ドナルド・トランプ大統領はついに世界経済に欠かせない半導体にまで追加関税を課すと言い出した。

米商務省は4月14日、半導体とそれが国家安全保障に及ぼす影響について、1962年に成立した通商拡大法232条に基づく調査を始めると発表し、関税が発動された場合に考えられる影響について、今後3週間にわたりパブリックコメントを募るとした。


同じ日、トランプは自身のトゥルース・ソーシャルのアカウントにこんな投稿をしていた。自分の政権は4月11日夜に中国製のスマートフォンやノートパソコン、メモリーチップその他の中国製電子機器に対する関税の適用除外を発表したが、実のところあれは「除外」ではない、と。さらに「これから始まる国家安全保障関税調査では半導体と電子機器のサプライチェーン全体を調べ上げる」とも書き込んでいる。

つまり、合成麻薬フェンタニル(の原料)の輸出を理由として政権復帰直後に課した20%の関税は今も有効ということだ。「(半導体は)米国内で製造する必要があるということが明らかになった。外国、とりわけ中国のような敵対的貿易国の人質に取られてはいけない。向こうは手段を選ばず、米国民をバカにするためなら何でもしてくる」

トランプの投稿(4月14日)

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

香港紙創業者に懲役20年、国安法裁判 国際社会は強

ワールド

仏中銀総裁、6月に前倒し退任 ECB理事会のハト派

ワールド

イラン原子力長官、ウラン濃縮度引き下げ検討も 制裁

ワールド

英首相、辞任要求にも続投示唆 任命問題で政権基盤揺
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:習近平独裁の未来
特集:習近平独裁の未来
2026年2月17日号(2/10発売)

軍ナンバー2の粛清は強権体制の揺らぎか、「スマート独裁」の強化の始まりか

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「最恐」恐竜T・レックスの定説を覆す新研究が
  • 2
    ビジネスクラスの乗客が「あり得ないマナー違反」...周囲を気にしない「迷惑行為」が撮影される
  • 3
    台湾発言、総選挙...高市首相は「イキリ」の連続で日本をどうしたいのか
  • 4
    【銘柄】「ソニーグループ」の株価が上がらない...業…
  • 5
    イースター島の先住民から資源を略奪、島を「生きた…
  • 6
    米戦闘機、空母エイブラハム・リンカーンに接近した…
  • 7
    「二度と見せるな」と大炎上...女性の「密着レギンス…
  • 8
    韓国映画『しあわせな選択』 ニューズウィーク日本…
  • 9
    飛行機内で隣の客が「最悪」のマナー違反、「体を密…
  • 10
    がんの約4割は、日々の取り組みで「予防可能」...予…
  • 1
    高市積極財政にアメリカが慌てる理由
  • 2
    イースター島の先住民から資源を略奪、島を「生きた実験室」に...抗生物質の「不都合」な真実とは
  • 3
    がんの約4割は、日々の取り組みで「予防可能」...予防のために、絶対にしてはいけないこととは?
  • 4
    致死率は最大75%のニパウイルスが、世界規模で感染…
  • 5
    米戦闘機、空母エイブラハム・リンカーンに接近した…
  • 6
    グラフが示す「米国人のトランプ離れ」の実態...最新…
  • 7
    台湾発言、総選挙...高市首相は「イキリ」の連続で日…
  • 8
    エヌビディア「一強時代」がついに終焉?割って入っ…
  • 9
    「右足全体が食われた」...突如ビーチに現れたサメが…
  • 10
    高市首相の発言は正しかった...「対中圧力」と「揺れ…
  • 1
    【クイズ】致死率50~75%...インドで感染拡大「ニパウイルス」の感染源となる動物は?
  • 2
    高市積極財政にアメリカが慌てる理由
  • 3
    セーターが消えた冬 ── 暖かさの主戦場が「インナー」と「フリース」に移った日
  • 4
    海上自衛隊が水中無人機(UUV)を導入 中国の海軍拡…
  • 5
    イースター島の先住民から資源を略奪、島を「生きた…
  • 6
    防衛省が「新SSM」の映像を公開、ノルウェー・コング…
  • 7
    中国で大規模な金鉱脈の発見が相次ぐ...埋蔵量は世界…
  • 8
    【クイズ】韓国を抜いて1位に...世界で最も「出生率…
  • 9
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い…
  • 10
    180万トンの「リチウムごみ」を資源に...EV電池の「…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中