最新記事

ペット

うちの愛犬に噛まれたと言い張る女性を「撃退」した「犬の精神科医」

I Hired a Dog Psychiatrist

2022年5月20日(金)12時48分
アゴタ・ガボール(元バレエダンサー、著述家)

220524p59_MTN_02B.jpg

筆者の愛犬バルコ AGOTA GABOR

精神科医の前で事件を再現してみると

精神科医は2週間後にやって来て、事件のときの女性と同じように振る舞った。どう猛な犬なら、飼い主を攻撃していると思った相手の後を追い掛けるという。だがバルコは餌のある方に行ってしまい、飼い主への忠誠心の薄さがかえって無実の証明になった。精神科医は詳細かつ長文の報告書を書いてくれた。

2週間後、公判の日がやって来た。女性はバンクーバーに引っ越したらしいが、バルコにかまれたと主張する詳細な手紙を提出していた。

裁判官は精神科医の報告書を読んだ上で女性にジーンズの提出を求めたものの、既に廃棄されていたと語った。当時、犬の精神科医の存在はほとんど知られていなかったが、裁判官はこの女性の行為からバルコは無実だと判断した。かまれた証拠であるはずの破れたジーンズを保管していないのはおかしいからだ。

私たちの勝訴だった。私は歓喜した。バルコはそれから12年以上、口輪なしで生活することができた。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

英、駐米大使にベテラン外交官 前任はエプスタイン問

ワールド

米ウクライナ出資の復興基金、運用方針を承認 来年か

ワールド

米国防権限法、トランプ氏署名で成立 過去最大の90

ワールド

米当局、ブラウン大銃撃の容疑者特定 MIT教授殺害
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:教養としてのBL入門
特集:教養としてのBL入門
2025年12月23日号(12/16発売)

実写ドラマのヒットで高まるBL(ボーイズラブ)人気。長きにわたるその歴史と深い背景をひもとく

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    自国で好き勝手していた「元独裁者」の哀れすぎる末路が発覚...プーチンは保護したのにこの仕打ち
  • 2
    「最低だ」「ひど過ぎる」...マクドナルドが公開したAI生成のクリスマス広告に批判殺到
  • 3
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入ともに拡大する「持続可能な」貿易促進へ
  • 4
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦…
  • 5
    ゆっくりと傾いて、崩壊は一瞬...高さ35mの「自由の…
  • 6
    身に覚えのない妊娠? 10代の少女、みるみる膨らむお…
  • 7
    中国の次世代ステルス無人機「CH-7」が初飛行。偵察…
  • 8
    おこめ券、なぜここまで評判悪い? 「利益誘導」「ム…
  • 9
    9歳の娘が「一晩で別人に」...母娘が送った「地獄の…
  • 10
    円安と円高、日本経済に有利なのはどっち?
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 3
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入ともに拡大する「持続可能な」貿易促進へ
  • 4
    デンマーク国防情報局、初めて米国を「安全保障上の…
  • 5
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出…
  • 6
    【実話】学校の管理教育を批判し、生徒のため校則を…
  • 7
    ミトコンドリア刷新で細胞が若返る可能性...老化関連…
  • 8
    自国で好き勝手していた「元独裁者」の哀れすぎる末…
  • 9
    【銘柄】資生堂が巨額赤字に転落...その要因と今後の…
  • 10
    「最低だ」「ひど過ぎる」...マクドナルドが公開した…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 3
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸送機「C-130」謎の墜落を捉えた「衝撃映像」が拡散
  • 4
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした…
  • 5
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 6
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 7
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 8
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 9
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで…
  • 10
    ポルノ依存症になるメカニズムが判明! 絶対やって…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中