最新記事

後遺症

コロナ感染で男性器の「サイズが縮小」との報告が相次ぐ、「一生このまま」と医師

What We Know About COVID and Penis Size as Man Says It Shrunk His Genitals

2022年1月14日(金)19時31分
エド・ブラウン
勃起不全

Oleksandr Todorov-iStock

<ある男性は「約3.8センチ短くなった」と告白。専門家の調査でも数は多くないものの、「精巣や陰茎のサイズ縮小」が報告されている>

新型コロナウイルスに感染したあと、「男性器のサイズが小さくなった」と訴える男性が複数いることが明らかになった。しかし、そうした事例がどのくらいの数に上っているのかはわかっていない。

この話題が注目を集めるきっかけになったのは、米ニュースメディア「スレート」のポッドキャスト「How To Do It」という、リスナーたちのセックスの悩みに答える番組で、1月9日に配信されたエピソードだ。1人の男性が、新型コロナウイルスに感染したあと、自分のペニスが「約1.5インチ(約3.8センチメートル)」短くなったという相談を寄せた。

その男性は、さらにこう述べた。「どうやら血管の損傷が原因らしい。医者の考えでは、一生このままの可能性が高いようだ」

こうした事例はほかにも報告されている。2021年には医学誌ランセットで、新型コロナウイルス感染症の症状が28日間以上続いて後遺症と確認されたか、あるいはそう疑われる3700人以上の患者を対象に行った調査について報告された。調査の結果、体のさまざまな部位で、後遺症と思われる症状が200以上も現れているのが確認された。

そのなかには、「精巣/陰茎のサイズの縮小」という報告も含まれていた。しかしその割合は、回答者全体の10%未満と、ごく一部ではあった。

重篤なED患者はサイズが縮小する

米アルバニー医科大学の泌尿器科医で、男性の健康の専門家でもあるチャールズ・ウェリバーは「How To Do It」に出演し、新型コロナウイルス感染症と勃起不全(ED)との関連性が指摘されていると語った。勃起不全そのものが、男性器のサイズ縮小と関連している。

ウェリバーは、以下のように語った。「重篤なEDの男性はおそらく全員、(中略)サイズがいくらか縮小する可能性が高い。そうした事例を目にしている。とりわけ、癌を患って前立腺を切除し、6週間から12週間、まったく勃起しない場合だ。その場合は全員、ペニスのサイズが縮小している」

医療機関「カイザー・パーマネンテ(Kaiser Permanente)」の泌尿器科医アシュリー・G・ウィンターも「How To Do It」で、新型コロナウイルス感染症による男性器への悪影響は、血管内皮機能障害と関係しているかもしれないと述べた。血管内皮機能障害は、血管の内壁が損傷して機能が低下している状態を指す。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

豪6月就業者数は小幅増、予想大幅に下回る 失業率3

ワールド

WTO、意思決定容易化で停滞打破へ 改革模索

ビジネス

オープンAI、グーグルをクラウドパートナーに追加 

ワールド

トランプ政権、加州高速鉄道計画への資金支援撤回 「
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:AIの6原則
特集:AIの6原則
2025年7月22日号(7/15発売)

加速度的に普及する人工知能に見えた「限界」。仕事・学習で最適化する6つのルールとは?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    頭はどこへ...? 子グマを襲った「あまりの不運」が話題に
  • 2
    その首輪に書かれていた「8文字」に、誰もが言葉を失った
  • 3
    日本より危険な中国の不動産バブル崩壊...目先の成長だけ追い求め「失われた数百年」到来か?
  • 4
    アメリカで「地熱発電革命」が起きている...来年夏に…
  • 5
    ネグレクトされ再び施設へ戻された14歳のチワワ、最…
  • 6
    「二度とやるな!」イタリア旅行中の米女性の「パス…
  • 7
    「巨大なヘラジカ」が車と衝突し死亡、側溝に「遺さ…
  • 8
    「飛行機内が臭い...」 原因はまさかの「座席の下」…
  • 9
    「異常な出生率...」先進国なのになぜ? イスラエル…
  • 10
    約3万人のオーディションで抜擢...ドラマ版『ハリー…
  • 1
    「ベンチプレス信者は損している」...プッシュアップを極めれば、筋トレは「ほぼ完成」する
  • 2
    頭はどこへ...? 子グマを襲った「あまりの不運」が話題に
  • 3
    その首輪に書かれていた「8文字」に、誰もが言葉を失った
  • 4
    「お腹が空いていたんだね...」 野良の子ネコの「首…
  • 5
    日本より危険な中国の不動産バブル崩壊...目先の成長…
  • 6
    どの学部の卒業生が「最も稼いでいる」のか? 学位別…
  • 7
    千葉県の元市長、「年収3倍」等に惹かれ、国政に打っ…
  • 8
    「二度とやるな!」イタリア旅行中の米女性の「パス…
  • 9
    アメリカで「地熱発電革命」が起きている...来年夏に…
  • 10
    完璧な「節約ディズニーランド」...3歳の娘の夢を「…
  • 1
    「コーヒーを吹き出すかと...」ディズニーランドの朝食が「高額すぎる」とSNSで大炎上、その「衝撃の値段」とは?
  • 2
    「あまりに愚か...」国立公園で注意を無視して「予測不能な大型動物」に近づく幼児連れ 「ショッキング」と映像が話題に
  • 3
    10歳少女がサメに襲われ、手をほぼ食いちぎられる事故...「緊迫の救護シーン」を警官が記録
  • 4
    JA・卸売業者が黒幕説は「完全な誤解」...進次郎の「…
  • 5
    ディズニー・クルーズラインで「子供が海に転落」...…
  • 6
    燃え盛るロシアの「黒海艦隊」...ウクライナの攻撃で…
  • 7
    「小麦はもう利益を生まない」アメリカで農家が次々…
  • 8
    イランを奇襲した米B2ステルス機の謎...搭乗した専門…
  • 9
    「うちの赤ちゃんは一人じゃない」母親がカメラ越し…
  • 10
    気温40℃、空港の「暑さ」も原因に?...元パイロット…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中