最新記事
EV

失墜テスラにダブルパンチ...販売不振に続く「保険料高騰問題」の深層

Tesla Insurance Costs Could Surge Amid Anti-Elon Musk Vandalism

2025年3月17日(月)14時10分
ジュリア・カルボナーロ
販売不振に加え、テスラが直面する「保険料高騰」の驚愕理由  Austin Hervias-Unsplash

販売不振に加え、テスラが直面する「保険料高騰」の驚愕理由  Austin Hervias-Unsplash

<ここ数年、自動車の保険料はじわじわと上昇している。だが、その中でもテスラの上昇率は突出している。車両価格の変動、修理費の高騰、そして市場の変化──テスラ特有のリスクとは?>

テスラの車が、イーロン・マスク氏に対する怒りの矛先となっている。マスク氏はここ数カ月、ドナルド・トランプ氏の就任式でナチス式敬礼とみられるジェスチャーをしたことや、その後数週間で数千人の連邦職員の解雇を命じたことなどで物議を醸してきた。

マスク氏は、自身が所有するX(旧Twitter)上で批判を否定。「過激な左派」が自分をナチス呼ばわりしていると投稿し、反発を強めている。

しかし、米国内のみならず、ドイツや英国などの国々でも、テスラ車が攻撃される事態が相次いでいる。車が銃撃されたり、放火されたりするケースのほか、「スワスティカー(Swasticar)を買うな」と書かれたステッカーが貼られたり、大きな赤いスワスティカを描かれたりする被害も報告されている。

一部の所有者は「イーロンが狂う前に買った車です」と書かれたステッカーを貼るなどして自衛を試みているが、専門家は、テスラへの破壊行為が増えれば、すでに高額な車両保険のさらなる上昇を招く可能性があると警告している。

テスラの車両や販売店、充電ステーションは、マスク氏に対する抗議の格好の標的となっている。特に、マスク氏がトランプ政権の「特別政府職員」として果たしている役割が反発を呼んでいる。

マスク氏は、政府効率化局(Department of Government Efficiency、通称DOGE)の主導者として、連邦政府職員の大規模削減を進め、数千人の解雇や政府機関の予算削減を命じている。民主党議員らは、マスク氏の権限の合法性や、彼が事実上フリーハンドで政府機能に介入している点について疑問を呈している

EV革命の象徴とされてきたテスラも、マスク氏への反発によって深刻な打撃を受けている。特に欧州では、マスク氏が現地の政治に介入しようとしたことで販売が急落。世界全体でも販売不振が続き、同社の株価も大幅に下落している。

メンバーシップ無料
ニューズウィーク日本版メンバーシップ登録
あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

アングル:フロリダよりパリのディズニーへ、カナダ人

ビジネス

NY外為市場=ドル横ばい、米CPI受け 円は週間で

ビジネス

米国株式市場=3指数が週間で下落、AI巡る懸念継続

ワールド

トランプ氏、有権者ID提示義務化へ 議会の承認なく
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:習近平独裁の未来
特集:習近平独裁の未来
2026年2月17日号(2/10発売)

軍ナンバー2の粛清は強権体制の揺らぎか、「スマート独裁」の強化の始まりか

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    台湾侵攻「失敗」の大きすぎる代償
  • 2
    ウクライナ戦闘機「F-16」がロシア軍「シャヘド」を空中爆破...地上から撮影の「レア映像」を公開
  • 3
    がんは何を食べて生き延びるのか?...「ブドウ糖」の定説に挑む、3人の日本人科学者と外科医
  • 4
    「罠に嵌められた」と主張するが...欧州で次々と摘発…
  • 5
    50歳には「まったく見えない」...信じられないレベル…
  • 6
    川崎が「次世代都市モデルの世界的ベンチマーク」に─…
  • 7
    「最恐」恐竜T・レックスの定説を覆す新研究が
  • 8
    毛沢東への回帰? それとも進化? 終身支配へ突き…
  • 9
    「ドルも弱い」なのになぜ、円安が進む? 「ドル以外…
  • 10
    「賢明な権威主義」は自由主義に勝る? 自由がない…
  • 1
    ウクライナ戦闘機「F-16」がロシア軍「シャヘド」を空中爆破...地上から撮影の「レア映像」を公開
  • 2
    イースター島の先住民から資源を略奪、島を「生きた実験室」に...抗生物質の「不都合」な真実とは
  • 3
    「最恐」恐竜T・レックスの定説を覆す新研究が
  • 4
    台湾侵攻「失敗」の大きすぎる代償
  • 5
    中国、パナマ運河の港湾喪失でパナマに報復──トラン…
  • 6
    がんの約4割は、日々の取り組みで「予防可能」...予…
  • 7
    ビジネスクラスの乗客が「あり得ないマナー違反」...…
  • 8
    がんは何を食べて生き延びるのか?...「ブドウ糖」の…
  • 9
    台湾発言、総選挙...高市首相は「イキリ」の連続で日…
  • 10
    【銘柄】「ソニーグループ」の株価が上がらない...業…
  • 1
    【クイズ】致死率50~75%...インドで感染拡大「ニパウイルス」の感染源となる動物は?
  • 2
    ウクライナ戦闘機「F-16」がロシア軍「シャヘド」を空中爆破...地上から撮影の「レア映像」を公開
  • 3
    高市積極財政にアメリカが慌てる理由
  • 4
    セーターが消えた冬 ── 暖かさの主戦場が「インナー」…
  • 5
    イースター島の先住民から資源を略奪、島を「生きた…
  • 6
    「最恐」恐竜T・レックスの定説を覆す新研究が
  • 7
    海上自衛隊が水中無人機(UUV)を導入 中国の海軍拡…
  • 8
    台湾侵攻「失敗」の大きすぎる代償
  • 9
    防衛省が「新SSM」の映像を公開、ノルウェー・コング…
  • 10
    中国で大規模な金鉱脈の発見が相次ぐ...埋蔵量は世界…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中