最新記事

ロシア同盟国

ベラルーシ大統領、プーチンとの会談前にコロナ検査を偽装していた疑いが浮上

2023年1月6日(金)17時47分
スマン・バランダニ
ルカシェンコとプーチン

ルカシェンコとプーチン(2022年12月) Sputnik/Alexei Danichev/Pool via REUTERS

<重病説もささやかれるロシア大統領との会談を前に、検査の証明書を偽造した疑いが......。ハッカーが盗み出した文書から見えてきたこととは?>

ロシアの同盟国であるベラルーシのアレクサンドル・ルカシェンコ大統領は、ウラジーミル・プーチン大統領の「忠犬」とも呼ばれるほど忠実な盟友として知られる。最近では、プーチンの要請にこたえて、ついにウクライナ侵攻に参戦するために動員を開始した「証拠」だという動画も拡散されるなど、その動きに世界から注目が集まっている。

■【写真】偽造疑惑が浮上したルカシェンコの証明書と、ベラルーシ参戦準備の「証拠」だという動画

だがそんなルカシェンコが、プーチンとの会談前に新型コロナウイルス感染予防の適切な措置をとっていなかった疑惑が浮上した。プーチンについては癌などの「重病説」が繰り返し浮上しているが、その彼との会談前にルカシェンコとその息子が、PCR検査を行ったと装いながら実際は検査を受けていなかった可能性があるというのだ。

疑惑の源となったのは、あるハッカー集団がリークさせたルカシェンコ関連の複数の文書。ラトビアを拠点に、ロシア関連のニュースを伝えるメディア「メデューサ」によれば、「ユナイテッド・レジスタンス本部」と名乗るこのハッカー集団は、ルカシェンコを担当する医療センターから70以上のファイルを流出させたという。

ベラルーシの報道機関ミラーによれば、これらのファイルは、新型コロナのPCR検査を受けたという証明書の電子版であり、ルカシェンコと息子のニコライに対して発行されたものだ。

プーチンとの会談前に取得していた証明書

ミラーは、これらのファイルが本物であることを確認したうえで、各ファイルにQRコードが付いており、ルカシェンコを担当する医療センターの公式サイトにつながったと述べている。証明書の対象期間は、2021年4月から2022年12月だった。

ルカシェンコとニコライに発行された証明書は、プーチンとの会談前に取得されたものだとミラーは報道している。そのデータから、ルカシェンコはプーチンとの会談のほとんどに息子を同行させていたことがわかった。しかし、この情報は公表されていない。

ロシアの報道機関プラウダによれば、これらの証明書には多くの矛盾が含まれているという。最も顕著なものは、検査対象者のものとして記載されているパスポート番号が、ルカシェンコは2種類、ニコライは3種類あったことだ。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

韓国大統領、中国国家主席と会談 両国関係「新たな段

ワールド

トランプ氏、対コロンビア軍事作戦を警告 「良い考え

ビジネス

台湾検察、東京エレク現法を追起訴 TSMC機密取得

ビジネス

英消費者向け融資、11月は2年ぶり大幅増 家計需要
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:ISSUES 2026
特集:ISSUES 2026
2025年12月30日/2026年1月 6日号(12/23発売)

トランプの黄昏/中国AI/米なきアジア安全保障/核使用の現実味......世界の論点とキーパーソン

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    眠る筋力を覚醒させる技術「ブレーシング」とは?...強さを解放する鍵は「緊張」にあった
  • 2
    アメリカ、中国に台湾圧力停止を求める
  • 3
    2026年の節目に問う 「めぐみの母がうらやましい」── 韓国拉致被害者家族が見る日韓の絶望的な差
  • 4
    中国軍の挑発に口を閉ざす韓国軍の危うい実態 「沈黙…
  • 5
    「腸が弱ると全身が乱れる」...消化器専門医がすすめ…
  • 6
    野菜売り場は「必ず入り口付近」のスーパーマーケッ…
  • 7
    ベネズエラ攻撃、独裁者拘束、同国を「運営」表明...…
  • 8
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」は…
  • 9
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 10
    スペイン首相、アメリカのベネズエラ攻撃を「国際法…
  • 1
    「腸が弱ると全身が乱れる」...消化器専門医がすすめる「腸を守る」3つの習慣とは?
  • 2
    前進するロシア、忍び寄る限界...勝者に見えるプーチン、その先は袋小路か
  • 3
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「史上初の攻撃成功」の裏に、戦略的な「事前攻撃」
  • 4
    中国軍の挑発に口を閉ざす韓国軍の危うい実態 「沈黙…
  • 5
    マイナ保険証があれば「おくすり手帳は要らない」と…
  • 6
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 7
    眠る筋力を覚醒させる技術「ブレーシング」とは?...…
  • 8
    なぜ筋肉を鍛えても速くならないのか?...スピードの…
  • 9
    「すでに気に入っている」...ジョージアの大臣が来日…
  • 10
    「サイエンス少年ではなかった」 テニス漬けの学生…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」とは何か...血管の名医がたどり着いた長生きの共通点
  • 3
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「史上初の攻撃成功」の裏に、戦略的な「事前攻撃」
  • 4
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 5
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切…
  • 6
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした…
  • 7
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 8
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 9
    「腸が弱ると全身が乱れる」...消化器専門医がすすめ…
  • 10
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中