最新記事

インタビュー

英語にもパーソナルトレーナーを──言語習得の専門家チームによる英語ジム

PR

2018年8月20日(月)11時00分
ニューズウィーク日本版ウェブ 広告制作チーム

「自分が英語が出来るというだけでは、他人の英語力を効果的に引き上げる指導力があるとは言えない」と、田畑氏は言う。「高い英語力に加えて、言語習得や英語教育に関する専門知識を持っていることがトレーナーの基本条件。さらに、困っている誰かの力になって英語力を伸ばしてあげたいという教育への情熱が不可欠だ」

田畑氏によれば、トレーナーの役割は単に受講生のやる気を刺激したり、必要な教材を与えたりすることだけではない。彼らの最も重要な任務は、「課題」の発見だ。

「英語でどういうことに困っている?」と質問されれば、多くの人が「リスニングが出来ない」「会話が苦手」などと答えるだろう。だが「聞き取れない」「話せない」といった「症状」は同じでも、その症状を生み出している原因は人それぞれ。根本的な原因がどこにあるのかを正しく「診断」して適切な「処置」を施すには、言語習得の仕組みを熟知し、効果的な対処法を提示できる専門家のサポートが欠かせない。

keigakushaTU2018.08_3.jpg

パーソナルトレーナーは受講生1人に2人付き、目標や学習成果などを共有しつつ、セカンドオピニオン的に意見を出し合うことで徹底的なサポートを実現している(ENGLISH COMPANYのスタジオ風景)

「リスニングが苦手」を3段階に分けて「診断」する

リスニングが苦手だと感じている受講生を例に取ろう。トレーナーはある音声素材を使い、音声だけを聞く、視覚情報(文字)を見ながら聞く、スピードを落とす、意味を説明した上で再度聞くなど、いくつものパターンを用意。受講生の反応や目の動きなどを手掛かりに、どのステップでどの程度、理解が深まるかを観察する。

「音声だけではチンプンカンプンだが、文字情報を見ると途端に理解度が高まる場合、言語処理の第一段階である『音声知覚』に課題があると判断できる」と、田畑氏は解説する。受験英語のおかげで一定の語彙力と文法知識はあるが、リスニングに慣れていない人に多いパターンだ。

私たちが言葉を理解するプロセスは、①音そのものを聞き取る、②聞いた音の意味を理解する、③意味を短期的に記憶して全体の流れを把握する、の 3段階に細分化できる。

①の音声知覚が苦手な人の場合、ディクテーション(聞いた英文を書き取る)やオーバーラッピング(英文原稿を見ながら音源と同時に発音する)といった手法を使って、音そのものを聞き取る力を徹底的に鍛えることで、リスニング力が飛躍的に高まるという。

一方、音は聞き取れるが、②の意味処理のスピードが遅くて話についていけない場合は、チャンク(いくつかの英単語からなる意味のかたまり)ごとに意味を理解しながら読んだり聞いたりする訓練が役立つ。また、文字を見てもスピードを落としても理解度が高まらない場合は、まず語彙や文法の補強に力を入れるほうが近道になるという。

つまり、リスニングが苦手だからといって闇雲に大量の英語を聞くのが最適だというわけではないのだ。同じように、「話せるようになりたいから話す練習をする」という発想も効率が悪い。

高い専門性を持つトレーナーが「時短」学習を可能にする

外国語を学ぶ場合、最初から話したり書いたりというアウトプットが出来るわけではない。特に母語が身についた大人の場合、まず「聞く」「読む」という活動を通して大量のインプットを確保しなければ、「話す」「書く」スキルを効率よく習得できないことが、多くの研究で立証されている。

パーソナルトレーナーは学習効果を最大化すべく、適切な量と難易度のインプットを用意し、それを少量のアウトプット練習と組み合わせていく。

インプットや体系的な知識が不十分な段階で会話に偏った学習を続け、講師から適切なフィードバックが得られない状態が続くと、「化石化」が起きるリスクもあるという。化石化とは、外国語が間違った状態で習得されて、それが定着してしまい、改善が困難になってしまうこと。自分が使える表現だけで乗り切るサバイバル英語は旅行にはいいかもしれないが、ビジネスの現場には不適切だろう。

「つまずいているポイントを自ら的確に把握して、言語化できる人はまずいない。高い専門性を持つパーソナルトレーナーが真の原因を見極め、今まさに必要なトレーニングを優先的に行うことで、無駄のない『時短』学習が可能になる」と、田畑氏は胸を張る。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

FRB、現行政策「適切」 物価巡る進展は停滞=シカ

ビジネス

英インフレ、今後3年間で目標2%に向け推移=ラムス

ビジネス

ECB、年内に複数回利下げの公算=ベルギー中銀総裁

ワールド

NATO、ウクライナへの防空システム追加提供で合意
今、あなたにオススメ

お問い合わせ

    

○恵学社 ホームページ
https://keigakusha.co.jp/
ENGLISH COMPANY ホームページ
https://englishcompany.jp/
StudyHacker ホームページ
https://studyhacker.net/