低高度空域の制空権争いは、ウクライナが現在の前線を守れるか、それとも戦争の流れに根本的な変化をもたらすかを決める可能性がある。この新しい戦闘領域で何よりも重要なのは、技術面のイノベーションと、それを体系的に拡大する能力、そして前線で迅速に導入する能力だ。

つまりウクライナの存続は、数年前まで軍事専門家ですら想像しなかった戦いに勝てるかどうかで決まるかもしれない。その影響は、この戦争をはるかに超える部分にまで及ぶだろう。

ウクライナとロシアが開発している新たな軍事能力は、1990年代以降の欧米の軍事思想を支配してきた高性能の精密兵器を偏重する姿勢から、専門家が「精密大量攻撃」と呼ぶものへのシフトを加速させている。

新しい戦争で重要になるのは、安価で使い捨て可能な兵器を前例のない規模で展開することで、ターゲットを正確に攻撃する能力だ。

開発から実戦配備まで莫大な手間とカネがかかる精密ミサイルを数発撃ち込むのではなく、現代の低高度空域戦では空を覆うほどの大量のドローンの群れ(スウォーム)で戦術的に重要な成果を上げる。

「数の力」が戦いのカギに