「#StopWasteColonialism(廃棄物植民地主義を止めよう)」と称する運動の参加者は、過剰生産で悪名高いファッション業界は廃棄物を押しつける先として「グローバルサウス」の古着市場を利用しており、その代価を支払うべきだと主張する。

このような声は、環境面であれ、あるいは社会面や財政面であれ、企業や国は自らがもたらした損害に対する補償を行うべきだとする、世界的な運動の高まりの一環である。補償を求める運動には汚染や奴隷労働、迫害の犠牲者がいずれも参加しているが、その成功の度合いはまちまちだ。

エッスーン氏は、ロンドンから押しつけられる質の低い在庫にウンザリして、古着を売る立場から活動家へと徐々に軸足を移していったという。

「ほとんどの古着には染みがあったり、塗料やオイルが付いていたり、裂け目があったりした。残りの半分はぼろきれだ。半分だけ販売に回して、それ以外は捨てた」と2児の母であるエッスーン氏は言う。

「そういう売り物にもならない衣料品を仕入れるために、私たちの多くは借金をしている。利益が上がらないから返済もできない。借金の悪循環だ。どうにかしなければならない」とエッスーン氏は言う。

3万人を超えるカンタマントの露天商のあいだでは同じような怒りが高まり、ガーナの廃棄物担当当局も苛立ちを強めた。その結果、富裕国に対して、古着を装ったボロ布を押しつけるのを止め、廃棄物を開発途上国に輸出することで生じた損失を補償するよう求める声が高まった。

オール・ファウンデーションによれば、カンタマントには、北米や英国、アジアから毎週約1500万点の衣料品が流入しており、そのうち約40%は最終的に廃棄されるという。

ファッション補償

根本的な問題は、変わり続けるトレンドに合わせて低価格な衣料品を大量生産するサイクルが蔓延したファストファッション市場の生産過剰にある、と活動家らは指摘する。

ファッション業界情報サイト「ファッション・ユナイテッド」によれば、アパレル産業では年間1000-1500億点のアイテムが生産されており、生産点数は過去20年の間に2倍に増加したという。

世界経済フォーラムはあるレポートの中で、アパレル産業が出す廃棄物の量を年間1000万トン近いとしており、しかもこの数字は2030年までに少なくとも50%は増加すると予測している。

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