効果抜群の劇薬

というわけで、先延ばし癖は社会のいたるところに蔓延している。地球上のどこにいても引力の影響から逃れられないのと似ていて、地球上のほぼあらゆる場所で先延ばし癖の影響が見て取れる。

私たちを下へ下へと引っ張る作用がある点でも、先延ばしは引力に似ている。朝、キッチンのゴミ箱があふれ返っていてうんざりするのも、夜、洗面所で歯磨きのチューブが空っぽになっていて途放に暮れるのも、先延ばし癖のせいだ。

本書のアドバイスは、データによって科学的に実証されており、いわば不純物の混ざっていない強力な薬品だ。薬局でお客の手の届く場所に置いていなくて、頼むと初めて薬剤師が棚の奥から取り出してくれるような劇薬である。効果は抜群。効きすぎるのが怖いくらいだ。

 『ヒトはなぜ先延ばしをしてしまうのか

  ピアーズ・スティール[著]池村千秋[訳]

  CCCメディアハウス[刊]

 

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