「この国でまだ、いかなる意味においてもミュー株が根付いたとは言えない状態にあるとはいえ、我々は常にすべての変異株に対して目を光らせている」とファウチは述べた。さらに、実験データでは、ミュー株がモノクローナル抗体やワクチンへの耐性を示す可能性が示唆されていることを認めた。それでも現時点では「差し迫った脅威とは考えていない」と、ファウチは続けた。

仮にミュー株が、臨床環境でワクチンの有効性を減少させることが確かめられたとしても、ワクチン接種は感染・入院・死亡の件数を減少させる効果を発揮する、とファウチは述べた。

アメリカにおけるミュー株の感染件数の7日間平均は、7月なかばにピークに達し、その後は減少傾向にある(Outbreak.info調べ)。減少している理由については、解析に回される検体の数が減っている、ミュー株自体の勢力が弱まっている、アメリカではまだ根を下ろしていない、といった複数の説が考えられる。

(翻訳:ガリレオ)

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