アメリカや日本でもその他の国でも、進歩に対する抵抗を克服するためには意識の変革だけでなく、説得力が必要となる。そのコミュニケーションは威嚇的でなく穏やかで、忍耐強く、人間本意でなければならない。

これはバイデン1人ではできない。党派を超えたアメリカの有力議員の協力と努力が必要だ。幸いにも、最新の新型コロナ救済策はトランプの反対にもかかわらず圧倒的な超党派の支持を得て可決され、大統領も無力だった。

共和党と民主党が全てのことに合意することはないし、その必要もない。しかし経験に基づく事実については合意すべきである。

そうして初めて、彼らは誠意を持って立案した政策について幅広く有益な妥協点を見つけ出すことができる。アメリカ人の現実認識の分裂を利用する独裁者予備軍から、アメリカの民主主義を守ることもできる。

KOICHI_HAMADA_profile.jpg[著者]浜田宏一 KOICHI HAMADA

経済学博士、米エール大学名誉教授。内閣府経済社会総合研究所長などを経て、安倍内閣で情報提供や助言を行う内閣官房参与を務めた。近著に『21世紀の経済政策』(講談社刊)。

© Project Syndicate

<2021年1月19日号「トランプは終わらない」特集より>

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