アメリカは自らが主導するルール重視の国際システムを再活性化し、適応させ、防衛するべきだ。長期的には、このシステムの枠内で中国を協力相手とすることが望ましい。だが中国共産党の支配が続く限り、近い将来にそうなることはあり得ないだろう。

ならば、短期的にアメリカと同盟国は中国の経済・統治・軍事的脅威からシステムを守り、中国が一般的な国際基準に違反した場合には相当のコストを課さなければなければならない。中国の指導層を翻意させ、ブルーメンソルが説くように、アメリカ主導のシステムに挑戦するのはあまりに困難であり、代償が大き過ぎると納得させる。それが、この戦略の成功の条件だ。

戦略を成功に導くには、中国の強さと弱さ、希望と不安を深く理解することが欠かせない。『中国の悪夢』は、まさにそれを提供してくれる。中国をよりよく理解しようとする者、なかでもこの弱くて危険な国から自国民を守る責任を担う政府関係者にとって、必読の1冊だ。

From Foreign Policy Magazine

<本誌2021年1月19日号掲載>

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