自分にとって心地のいい環境では、新しい自分に出会えない。

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他ジャンルのクリエイターとともに作品を作り上げることに対して、「以前は自分で写真を撮ったり、言葉をポツポツと連ねることの方が多かったかもしれない」と語る村上。「ただ、昔はノリだけでできたけど、次第にいまの自分では、なにかをひとりでつくり上げるのに、経験や知識が圧倒的に足りないと思うようになりました。だからいまは、ただひたすらに蓄積の時」

──まったく着地点が見えない状態で、お互いが表現をぶつけ合う形ですね。なぜあえて計画的な要素を排除するのでしょうか?

村上: それはやっぱり、見たことがないものを見たいから。根本的に、新しい感覚とか、新しい世界に飛び込みたいという欲求が常にあります。そういう意味でいうと、毎回違う脚本で、毎回違う役を演じることができる役者は、僕にとっては最高の生き方だと思います。ただ、それは自分の行為としては新しいことではなかったりします。自分にとって心地のよい場所で、馴染みの人とばかり触れ合っていても、新しい自分には出会えないと思うんです。自分のフィールドの外にいる人と出会うことで、「あんたってここが全然足りてないね」とか、「ここがすごいよね」とか、客観的な意見に触れることができます。心地のよい自分の場所と、外の世界。そのどちらもすごく重要で、バランスが大事だなって、最近特に思います。

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いま欲しいものを尋ねると、「お金が欲しい」との回答。「思い立ったことに際限なく使えるお金があったら、もっと経験が広がるのになって思うんです。たとえば、彼女とか親友じゃなくて、今日知り合ったおじさんと、居酒屋にいくような感覚で突然スペインに遊びにいくとか(笑)」
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村上が最近いちばん気になっているのは、秋屋蜻一という作家の絵画作品。「あまり素性が明かされておらず、いくら調べても、どこで作品を買えるのか、どこで活動されているのか、まったく情報が掴めません。でも、いつかなにかしらの形でお近づきになりたいです」

──映画以外にも、写真や、アートや、音楽など、幅広い分野に興味を広げているイメージですが、その裏にはやはり、新しい刺激を求める欲求がありそうですね。一度ハマったら、かなり深掘りしていくタイプですか?

村上: 全然違います(笑)。なんでも最初のインパクトが好きだから、興味の矛先は次から次へと移っていきます。たとえば写真にハマっていたときは、毎日カメラを持ち歩いて、なにを撮っても楽しくて仕方がなかったけど、しばらくすると、最初の衝動は薄れてしまいます。カメラというものは、自分と他者の間にある一つのコミュニケーションツールとも捉えられますが、僕は次第に、なにも武器を持たず、もっと直感的にコミュニケーションを取りたいと思うようになりました。なんでもただ無闇に深堀りしても意味がないので、自分に必要なものを見極めて、適切な距離感を保って向き合う感じですね。

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自分が本当に欲することに、素直でありたい。