インド高度人材採用論<実務入門・前編>|スタートアップ超大国 インド~ベンガルールからの現地ブログ~|World Voice|ニューズウィーク日本版 (newsweekjapan.jp) に続いて、後編ということで、スクリーニングと定着について紹介していきます。

1.スクリーニング

スクリーニングですが、インターンで実務能力を見るのはもちろんですが、以下のようにリファレンスチェックを実施し、候補者が過去にインシデント(やらかし)を起こしていないか確認することが必須です。

<リファレンスチェックの流れ>

1:候補者(中途、新卒問わず)に対して、面談時に実施する旨を通達。リファレンスチェックのために、指導教授、前前職の上司、同僚の連絡先を開示するように依頼。(この時点で渋るようなら採用プロセスから除外してOK。)

2:過去の職務内容と学術上の成果が本当に事実なのか確認、評価も実のところはどうか確認する。この確認の際に、ネガティブなコメントがあったら、採用プロセスの中で減点要素とする。

3:IT系だと、このプロセスに加えて、コーディングテスト、実際のプロダクト開発環境を疑似的に経験してもらって、本当に技術力があるのかどうかを評価することで、ミスマッチが減っていくと推察。

中途採用における留意点:たとえ、無職の状態であったとしても事情等があると推察できるので、「無職=何か問題があった」と即断してしまうのではなく、上のようなプロセスを繰り返すべき。

インターン中と試用期間中、「?」なインシデントがあったら、ぼかして上のリファレンスチェックに聞いてみて、インシデントにおける対応方法についてのレビューを得ることも候補者理解の解像度を上げていく。

続いて、インターン実施における留意点を紹介します。

インターン実施そのものが目的になってしまってはダメですが、以下点に留意することで、候補者からのアウトプットの質が向上して目利しやすくなります。

<インターン実施における留意点>

・求めるアウトプットの像は鮮明であればあるほど良い:候補者は日本人みたいな「忖度」できない。

・インターンでのアウトプット管理はややマイクロマネジメント気味に実施し、質とコミュニケーションの粒度を細かくすることで、候補者のビジネスプロトコルや姿勢が鮮明になる。

・期待値通りの成果が出ているかどうかは正直にフィードバックしてあげることで、教育効果も促す。

・インターン証明書は候補者の希望通りに書いてあげることでレピュテーションリスクを下げ、企業への信頼感を高める。

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2.フォローアップ

最後に、入社後のフォローアップですが、どうしても辞めてしまう時は辞めてしまうので、一種の割り切りが必要です。

しかし、割り切り過ぎてしまうと採用プロセスを無限に回す必要があり、採用担当者が疲弊してしまいます。

なので、まずは日本とインドの間に存在するギャップ(コミュニケーション、働き方に対する考え方)を埋めるアプローチをとりましょう。

①社員が辞めてしまう要因

・業務において新しく学ぶべきものがなくなり、新鮮味がなくなった。

・ジョブローテーションが多すぎて専門性を高めることができなそうと感じた。

・英語でのコミュニケーションが出来ない人が多いので、コミュニケーションコストが高いと感じた。

・他社の方が待遇よさそうで、権限移譲も早そう。

*筆者が知人や日系企業に過去勤めていた人よりヒアリング

上記踏まえたうえで、日本とインドにおける異なる文化体系における差異を埋める工夫をしていきましょう。

②今までの文化とは異なる日系企業の勤務に適応できているか?

エリンメイヤー教授 ''The culture map''が異文化理解のフレームワークとしておススメ。

例:プロジェクト管理に係るスケジュールの考え方

日本(直接的な時間):重要なのは締切遵守であり、スケジュール通りに物事を進めることが大事。

インド(柔軟な時間):大切なのは柔軟性であり、結果的にアウトプットが出ればいい。

<参考:日印ビジネス文化のブリッジとなる研修プログラム>

AmegumiIndia代表&NPO結びて団体 代表理事 福岡 洸太郎氏:

過去、インドの日系人材エージェントでも勤務経験。インド渡航後、短期間でトップエージェントとなった実績あり。日式ビジネスの良さを伝える研修プログラムを整備、展開中。

参照元:ホーム (musubite.org)

(以下の概念図は福岡氏資料より引用。)

以上、2回に渡って高度人材採用論を紹介してきましたが、本稿を通じて採用活動のお役に立てれば幸いです。

今回は入門編だったので、次の寄稿で応用編としてもっと実務に踏み込んだ内容を紹介していきます!

読者の皆様におかれましては、本年もありがとうございました。来年もどうぞ宜しくお願い申し上げます。