Foo Yun Chee

[ブリュッセル 7日 ロイター] - EU加盟国と欧州議会の議員らは7日、人工知能(AI)に関する世界初の包括的規制法の修正で合意した。業界の要望を受けて一部緩和する一方で、許可なく性的画像を生成するAIの利用を禁止することで合意した。

EU・AI法は2024年8月に施行され、主要項目を段階的に導入する予定だった。しかし企業側から規制の重複や官僚主義的な手続きが競争力を損なうとの批判が出て、欧州委員会が各種デジタル規制の簡素化に取り組んでいた。

9時間に及ぶ交渉の結果、生体認証や重要インフラ、法執行に関わるAIなど高リスクのAIシステムに関する規則の適用時期を、8月2日から27年12月2日に延期することで合意した。

AI法の対象に関し、機械は既に分野別の規則が存在することを理由に対象から除外する。企業側の要望に応じた形となる。

また、イーロン・マスク氏が率いるxAIの「Grok(グロック)」で問題化した、許可なく性的に露骨な画像を生成するAIの利用を禁止することで合意した。12月2日から適用される。AIが生成したコンテンツへの透かし表示も12月2日から義務化する。

合意は今後数カ月以内にEU各国政府と欧州議会による正式承認を必要とする。

EUの輪番議長国キプロスのラウナ欧州問題担当副大臣は「本日の合意は、企業の継続的な管理コストを削減することで、各社を大きく支援するものだ」と述べた。

キム・ファン・スパレンタク欧州議会議員(オランダ)は「今年末までに、全ての人、特に女性や少女がEUで広く出回っている悪質なヌード加工アプリから守られるようになる。われわれは今日、人々や子どもたちへのこうした暴力に明確な終止符を打った」と述べた。

今回の修正について、米大手テックに屈したとの批判が出ているが、EUのAI法は依然、世界で最も厳格なAI規制と見なされている。

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