Atsuko Aoyama

[東京 7日 ロイター] - 午前のドルは156円前半で売買が交錯した。為替介入への警戒感や米国とイランの合意への期待感がドル/円の上値を抑える一方、下値の堅さも意識された。出来高を伴う売買交錯で、ドルの売り買い双方の需要が強いとの声も聞かれた。

ドルは朝方の三村淳財務官の発言でやや下振れした後に156円半ばに切り返したが、その後は156円近辺まで下落。主に156円前半を中心にもみ合った。

前日6日を含む大型連休の中盤以降のドル/円急落について介入の有無は明らかになっていないが、介入への警戒感で円安方向への仕掛けがしづらい上、「円売りの持ち高が縮小する方向にも寄与している」(国内金融機関の為替ディーラー)との声も聞かれる。重ねて、米国とイランの戦闘終結に向けた合意へ期待感もあり、上値の重さが意識された。

国際通貨基金(IMF)による為替制度の分類が介入回数の目安として話題になっていたが、三村淳財務官は「為替介入の回数を制約するルールとは思っていない」との認識を示した。市場でもIMFの基準より米国との意思疎通が重要との声が聞かれる。三村財務官は米国側と日々連絡を取っているとした上で「私が何を考える、何をしているか、していないか(米国側が)しっかり理解をしている」との認識も示した。

ベセント米財務長官は11─13日の日程で訪日する見通し。滞在中に高市早苗首相、片山さつき財務相、植田和男日銀総裁などと会談するとみられる。

一方、介入の実施が明らかになっている4月30日だけでなく、連休中その他の急落局面でもドルが155円を割り込むことはなく、下値の堅さを指摘する声が複数聞かれる。ドル155円では国内外を問わず実需のドル買いが観測されたとして、ドルを買いたい向きには「待望のレベル」(国内金融機関の為替ディーラー)だったとの見方もある。

足元ではドルが156円前半と、2月末のイランでの戦闘開始以前の水準に近づいているものの、「日銀の利上げと米国の利下げがそれぞれ進まない限り、目先は下値が堅く推移しそうだ」(あおぞら銀行の諸我晃チーフ・マーケット・ストラテジスト)という。

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