日本グランプリを控えた3月24日、F1ドライバーのシャルル・ルクレールが、東京・銀座で開かれた限定イベントに参加した。シーバスリーガルのグローバルアンバサダーを務めるルクレールはこのイベントで、同ブランドの名誉マスターブレンダーであるサンディ・ヒスロップとともに「真の成功とは一面的に作られるのではなく、多くの側面(FACETS)から生み出される」という両者に共通する哲学について語り合った。

鈴鹿サーキットがエンジン音と歓声に包まれる数日前、銀座では少し異なる趣のイベントが開かれていた。銀座のラグジュアリーナイトクラブ「RAISE」で、シーバスリーガルは数々のインフルエンサーやVIPゲストを招き、「Facets of Success(成功の多面性)」と題したイベントを開催。人であってもウイスキーであっても、様々な要素が組み合わさり、相乗効果によって磨かれることでさらなる高みへと至ることができるという考えを軸にした没入型の一夜だった。

イベントは、ヒスロップによるテイスティングで幕を開けた。ゲストたちはそこでシーバスリーガルの代表的な製品の味わいを、ヒスロップによる解説を聞きながら実際に体験した。

シーバスリーガル「Facets of Success」
シーバスリーガルのフラッグシップをテイスティングしながら解説を行った名誉マスターブレンダーのサンディ・ヒスロップ

まずは、85種類のアロマを精緻に組み合わせて生まれる「シーバスリーガル 18年」。続いては、スコットランドのブレンディング技術と日本のミズナラ樽が出会ったことで生まれた「シーバスリーガル18年 ミズナラ カスク フィニッシュ」。ミズナラ樽は、世界でも屈指の扱いの難しさを持つ半面、ウイスキーに並外れた複雑さをもたらすことでも知られる。

さらには、富山県の銘酒・満寿泉の酒樽でフィニッシュした「シーバスリーガル 匠リザーブ 12年」や、現代的なスピリッツ造りを大胆に再解釈した「シーバスリーガル クリスタルゴールド」も紹介された。この夜のためにスペシャルカクテルも考案され、仕上げとしてルクレール自身がグラスに桜の花を飾り付けた。

シーバスリーガル「Facets of Success」
「シーバスリーガル18年 ミズナラ カスク フィニッシュ」を使用したカクテルにはルクレール自身が桜の花を飾り付けた

多様な側面と、ただ一つの方向性

シャルル・ルクレールほど、異なる領域を自在に行き来できるトップアスリートは稀だ。世界最高峰のレーシングドライバーとして各国のサーキットで勝利を刻んできた彼は、ピアノで作曲し、余暇にはチェスの盤上で戦略を巡らせ、ファッションやカルチャーにおいて自身の存在を形づくることに成功した人物でもある。

シーバスリーガルにとっては、この多面的なアイデンティティこそが核心なのだ。今回のイベントのコンセプトである「FACETS」は、単純な定義に収まらず、その枠に抗う人々を指す言葉といえるだろう。

こうした多様な側面は、どのように相互作用しているのだろうか? ルクレールは思慮深い自身の一面をのぞかせながら次のように語った。「どちらかというと僕はそれを、気分を発散する手段として使っている。結局のところ、その時の自分が本来の自分自身と一致した時にこそ最高のパフォーマンスが発揮できると感じている」

そのつながりは直接的ではなくとも確かに存在するという。音楽は彼をリラックスさせ、数手先を読むチェスはサーキット上で求められる戦略的思考と重なる。「間接的にではあるが、確実にプラスになっている」と、ルクレールは言う。

シーバスリーガル「Facets of Success」
ルクレールはイベントの壇上でヒスロップとともにシーバスリーガルと自身のつながりについて語った

時を超えて受け継がれる精密さ

F1とウイスキー造りを結びつける価値観があるとすれば、それは「精密さ」だ。ただし両者の違いは時間軸にある。ルクレールの世界がミリ秒単位で動くのに対し、シーバスリーガルの世界は数十年単位で進む。それでも、スコットランドの蒸溜所でブレンディングのプロセスを実際に体験したルクレールにとって、その共通点は明確だった。

「僕たちにとって精密さはすべてであり、ミリ秒単位が勝負となる。一方で、あらゆる工程における細部へのこだわり、その精度の高さには非常に感銘を受けた。それこそが、シーバスリーガルの真価が発揮される場所だ。これほど素晴らしい製品が生まれたのは偶然ではない。裏側で積み重ねられた膨大な努力の成果であり、彼らはその評価を受けるにふさわしい存在だ」

さらに彼は、スコットランド訪問時に自らウイスキーをブレンドした体験についても語った。この特別なボトルは、今でも自宅に大切に保管しているという。

彼は続ける。「ストーリーも価値を高める。製品そのものだけではなく、それを飲んだ瞬間の記憶があり、そのウイスキーを口にするたびに、その特別な時間がよみがえるんだ」。優れたウイスキーは味覚だけでなく、記憶や意味とも結びつく。ルクレールの言葉は、その本質を示している。

シーバスリーガル「Facets of Success」
十年以上の時間をかけて完成するウイスキーだが、製品そのものだけでなくストーリーもその価値を高めるとルクレールは語る

あらゆる意味での「時間」

昨年末、近しい親族のみで行った静かな結婚式という人生の大きな節目を迎えたことで、彼の「時間の捉え方」にも変化が生まれたという。

「自分にとっても、時間とは流れていくものだということを強く実感した。レースを始めたのは3歳半の頃だが、その最初の日のことを今でも昨日のことのようにはっきりと覚えている。それから多くの出来事があったが、やはりプライベートが一番大切だと思う」

今の彼には、愛する人たちと過ごす時間が最優先なのだという。その言葉は、トップを走り続ける競技者の静かでありながらも正直な心情を示すものだった。

シーバスリーガル「Facets of Success」
ルクレールは本誌のインタビューに対し、自身にとっての成功やプライベートなどについて語った

卓越性のポートフォリオ

シーバスリーガルは、成功とは決して単一の形ではなく、様々な側面を持ちながら進化するものだと考えている。それは、長い歴史の中で生み出されてきた多様な製品ポートフォリオに表れている。

長く愛され続ける定番の「シーバスリーガル 18年」から、「シーバスリーガル18年 ミズナラ カスク フィニッシュ」による異文化間の対話、「シーバスリーガル 匠リザーブ 12年」による日本酒との融合、そして「シーバスリーガル クリスタルゴールド」の革新性まで。そのラインアップは、グローバルアンバサダーであるルクレールの多面性と重なる。

シーバスリーガル「Facets of Success」
シーバスリーガルのポートフォリオこそが、その多面的な成功を象徴している

各ボトルは「Time(時間)」「Craftsmanship(クラフトマンシップ)」「Inspiration(インスピレーション)」「Innovation(イノベーション)」という4つの価値と結びつき、ともに過ごす時間が長くなるほどに新たな一面を見せてくれる──ルクレールという人物と同様に。

多面的にカットされた宝石にインスピレーション受けたデザインと、ゴールドを基調とした会場内でゲストたちが口々に特製カクテルの感想を語り合ううちにパーティーの夜は深まり、会場の外ではグランプリウィークならではの熱気が徐々に高まっていった。

シーバスリーガル「Facets of Success」
シーバスリーガル「Facets of Success」
会場内はゴールドを基調に、多面的にカットされた宝石にインスピレーション受けたデザインで統一されたラグジュアリーな雰囲気

この夜に投げかけられた問いはシンプルだ。「成功に多様な面があるのであれば、それはどのような姿をしているのか」──その答えもまた、多面的なものなのかもしれない。だが答えの一つの側面が、「シーバスリーガル」と「シャルル・ルクレール」であることは確かだ。

●問い合わせ先/シーバスリーガル

https://www.chivas.com/ja-jp/