<フランスはEUで唯一の核保有国として欧州防衛の役割を強化する。欧州では近年、アメリカの「核の傘」の信頼性を疑問視する声も高まっている>

フランスのマクロン大統領は3月2日、核戦力を増強するとともに、核兵器を搭載した仏軍機の同盟国への一時配備を認めると発表した。欧州の戦略的自立の強化が、方針転換の狙いだという。

2020年にイギリスが離脱して以来フランスはEUで唯一の核保有国であり、欧州の安全保障において独特の役割を担う。「自由であるためには恐れられる存在でなくてはならない」とマクロンは演説し、核抑止を自国および欧州の防衛の柱と位置付けた。

フランスは既に英独をはじめ、8カ国と協力体制の協議を始めた。核共有は行わず、核使用の最終決定権はフランスが持つ。マクロンとドイツのメルツ首相は共同声明を出し、演習などを通じて核抑止の連携を深めると表明した。冷戦以降初めて核弾頭の保有数を増やすことも、マクロンは明らかにした。

欧州の指導者の間では近年、同盟国を保護するとしたアメリカの「核の傘」の信頼性を疑問視する声が高まっている。

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