Asif Shahzad
[カブール/イスラマバード 27日 ロイター] - パキスタンのハワジャ国防相は27日、同国が隣国アフガニスタンと「戦争」状態にあると宣言した。両国の当局者によると、パキスタンは26日夜から27日朝にかけて、アフガンの主要都市にあるイスラム主義組織タリバン暫定政権の拠点を攻撃した。
パキスタンの治安当局筋は、首都カブール、南部カンダハル、東部パクティアにあるタリバンの拠点をミサイルで空爆したほか、国境沿いにある弾薬庫などに対して地上作戦を行ったと明らかにした。
タリバンはパキスタンの軍事施設に対し報復攻撃を開始したと述べた。
双方が多数の死傷者を報告したが、両者の数字が大きく食い違い、ロイターは独自に検証できていない。
ハワジャ氏は「われわれの忍耐は限界を超えた。今やわれわれは(アフガンとの間で)戦争状態にある」と述べた。
パキスタン政府はアフガンが武装勢力に安全な避難場所を提供していると非難しているが、タリバン側はこれを否定している。
パキスタン政府のザイディ報道官はXへの投稿で「アフガン領内の標的に対する反撃は継続する」とし、「アフガンによるいわれのない攻撃」への報復だと強調した。アフガン領内の27拠点を破壊し、9カ所を制圧したと述べた。タリバン戦闘員133人が死亡し、200人以上が負傷したとしている。
タリバンのムジャヒド報道官はパキスタン軍がカブール、カンダハル、パクティアの一部地域で空爆を実施したことを認めたが、詳細は示さなかった。パキスタン兵士55人を殺害し、19カ所の拠点を制圧したと主張した。タリバン側は戦闘員8人が死亡、11人が負傷し、ナンガルハル州で民間人13人が負傷したとしている。
パキスタンの治安当局が公開した映像には、国境沿いでの射撃による閃光や大規模な砲撃音が記録されていた。カブールへの攻撃を捉えた動画では、2カ所から黒煙が立ち上り、一部で大規模な火災が起きている様子が映っていた。別の動画には炎上する建物が映っており、当局者らはこれがパクティア州のタリバン本部だと述べた。
ロイターの記者はカブールで大きな爆発音とジェット機の音に続いて多くの救急車のサイレンが鳴り響くのを聞いたと述べた。
<仲介努力>
パキスタンの軍事力はアフガンを大きく上回る。ただしタリバンはゲリラ戦に長け、2021年の政権復帰前に米主導の部隊と数十年にわたって戦った実戦経験を持つ。
アフガンの国営バフタル通信(BNA)は自爆攻撃部隊だとする画像を公開し、アフガニスタンの治安筋の話として、戦闘員は爆発物を装着したベストと車載爆弾を装備して標的への攻撃に備えていると伝えた。
サウジアラビア外務省によると、パキスタンとサウジの外相は27日、緊張緩和について協議した。サウジが停戦仲介に関与しているかどうかなど詳細は明らかにしなかった。
タリバン暫定政権を正式に承認した唯一の国であるロシアは敵対行為の停止を求め、双方から要請があれば協議の仲介を検討すると表明した。国営メディアが外務省の話として伝えた。
中国外務省の毛寧報道官は定例記者会見で、独自のルートを通じて紛争の仲介を行っていると明らかにした。また、中国は事態の沈静化に建設的な役割を果たす用意があるとも述べた。