メイ社長は次々に改革を断行

メイ氏は次々と挽回策を打ち出した。利益率の低い商品からの撤退を促し、現地任せだった海外の経営管理は、日本で直接行う体制に変更。欧米拠点では人員削減も敢行するなど、黒字化を目指した改革を断行した。その結果、2017年4~9月期には欧米地域で9000万円の営業利益を出し、黒字転換を果たした。

国内事業にもテコ入れした。トミカやリカちゃん、プラレールといった定番商品では、幼少期に遊んだ経験のある大人向け商品を強化したほか、服や靴、バッグ、文具といったライセンス商品の展開も新たに始めた。新商品開発では、先述のベイブレードバーストやスナックワールドを最重点商品に位置づけ、開発人員を集中させ、積極的な広告宣伝を行いヒットにつなげた。

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コマ同士を戦わせる玩具「ベイブレードバースト」は国内外で売れ行き好調だ(写真:タカラトミー)

一連の改革が実を結び始めたのを受け、メイ氏は「自分の役割を達成することができた」として辞任を決めたとみられる。ただ、今後のタカラトミーの経営は決して簡単ではない。黒字化した海外も依然として利益水準は低く、舵取り次第では再び赤字に転落する可能性もある。収益柱の国内も少子化の影響で玩具市場は縮小が止まらない。

来年から社長としてタカラトミーを取り仕切る小島氏は、メイ氏と同じく社外の出身。三菱商事とその傘下の投資会社・丸の内キャピタルを経て、2009年にタカラトミーの社外取締役に就任。2013年からCFO(最高財務責任者)を務めてきた。

10日の決算説明会では、「消費者の情報収集の仕方がEコマース(ネット通販)やSNSの普及で大きく変わった。そうした変化に対応しながら、グローバル企業としての土台を作っていくのが私の使命だ」と決意を語った。

ただ、メイ氏の突然の辞任に対する市場の動揺は今でも収まっていない。説明会後も株価下落が続いているのはその表れだろう。早急に新体制の詳細な経営方針を示し、不安を払しょくすることが求められそうだ。

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11月10日の決算説明会では小島一洋・次期社長が登壇した(撮影:今井康一)

タカラトミーの会社概要は「四季報オンライン」で

※当記事は「東洋経済オンライン」からの転載記事です。
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