また左派の一部は、クリントン氏が大統領たるべきだというもっと説得力のある主張を掲げるまで静観しようとしている面もある。

民主党の指名候補をクリントン氏と争ったバーニー・サンダース氏のためにオンラインメディア対応を取り仕切った左派系コンサルティング会社レボリューション・メッセージングのクリエイティブディレクター、Arun Chaudhury氏は「この選挙を単なるトランプ氏の信任投票 にしてはならない」と釘を刺す。

同氏は、クリントン氏が発している主なメッセージは「みんなが立ち上がってトランプ氏の当選を阻止しなければならない」というもので、決してクリントン氏を大統領にしようと言っているわけではないと指摘した。

やはりサンダース陣営に属していた世論調査専門家のベン・ターチン氏は、クリントン氏がもう少し自身が大統領職に就く正統性を提供すれば、より大きな差で勝利できるだろうとの見方を示した。

選挙スローガンに目を向けると、「強い米国を取り戻す」というトランプ氏に比べて、「みんなで強くなろう」と呼びかけているクリントン氏は訴えかける力が弱い。

クリントン陣営もメッセージをある程度修正する必要性は認識しているように見える。

選挙戦が加速した9月以降、クリントン氏は党内の指名争いを勝ち抜いた際の作戦に回帰し、民主党の中核的な支持者である若者や女性などが最も不安を抱えている問題に焦点を当てた小規模な集会の開催を続けている。

(James Oliphant記者)

[ワシントン 10日 ロイター]
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