先週末、日本とエクアドルで巨大地震が相次いだときは、異常事態が起こったと思った人も少なくない。太平洋をはさんで向き合う2カ所の地震が、連動しているように見えたからだ。

 

 エクアドルのマグニチュード7.8の大地震が、16日未明に熊本県熊本地方を襲ったM7.3の地震の数時間後に起きたのは事実だ。だが、2つの地震の間には何の関連もないと、ミシガン大学の地球物理学教授、ジェロン・リツェマは言う。むしろ異常だったのは、2つの地震がほとんど間をおかずに発生したことと、両方が人口密集地を襲ったことのほうだという。

 たとえ2つの地震が交互に繰り返しても、そこに因果関係があるとは限らない。この場合、2つの地震は太平洋の両端で起こったけれども、それぞれまったく別々のプレートに属するもので、関連性はないと、リツェマは言う。

熊本クラスの地震は年15回程度起きている

 こうした地震が珍しいわけでもない。熊本を襲ったのと似たようなM7クラスの地震は世界中で年に15回ほど起きている(それより小さい地震は140万回に上る)。つまり月1回以上のペースで巨大地震が起こっているわけだが、大半は人間の知らないところで起きているので話題にならないだけだ。

 エクアドルを襲ったようなM7.8クラスの地震の頻度はより少ないが、それでも統計的には珍しいというほどではない。このクラスの地震は1~2年に1回は発生する。こらも多くの場合、誰も気付かない場所で起こるのだ。

 地震の破壊力を決める大きな要素の1つはマグニチュードよりどこで起きるかだ。先週末のケースが珍しいのは、2つの大地震がどちらも人口が多いところで起き、被害が広範に及んだことだ。

 今後は、大地震が多発するようになるのだろうか? 

 幸いなことに、今回の日本とエクアドルの地震が原因で将来のリスクが高まることはなさそうだ。「この一週間に起こったことのなかには、プレート・テクトニクス上の変化を示唆するものは何もない」と、リツェマは言う。「地球に変化はない。通常の活動の範囲内だ」