トランプ米政権は20日、国際刑事裁判所(ICC)の判事2人と検察官2人を新たに制裁対象に指定した。イスラエル指導部を標的にし、過去に米当局者を捜査したことを受け、ICCへの圧力を強めている。

ルビオ米国務長官は声明で、ICCを米国とイスラエルに対する「法戦争の道具となっている国家安全保障上の脅威」と非難。「米国はICCの政治化、権力の乱用、国家主権の無視、司法の違法な権限の拡大に対し、明確かつ断固として反対している」とし、「米国の大きな犠牲を代償に多くの国が自由を得たにもかかわらず、いまだにICCを支持している国に対し、ICCの主張に抵抗するよう強く呼びかける」とした。

米財務省と国務省によると、制裁措置の対象としたのはフランス、フィジー、セネガル、カナダ出身の判事と検察官。4人ともイスラエルと米国に関連する事案に関与している。制裁措置によって米国内にある資産が凍結される。

フランスは米国に制裁撤回を求めたほか、ICCは公正な司法機関の独立性に対する「露骨な攻撃」と非難。国際犯罪の被害者を守るために活動しているICCに対する支持を呼びかけた。

ICCは昨年11月、パレスチナ地区ガザでの情勢を巡り、イスラエルのネタニヤフ首相とガラント前国防相らに対し戦争犯罪と人道に対する罪の容疑で逮捕状を発行した。

トランプ政権は6月にも、ICCがイスラエルのネタニヤフ首相に逮捕状を出し、過去にアフガニスタンにおける米軍部隊による戦争犯罪の捜査開始を認めたことを受け、ICCの判事4人に制裁を科したばかり。



[ロイター]
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