10地点は、すべて高速道路・バイパスの出入り口がエリア内にあったり、数キロメートルの場所に位置している。そのため、近年、物流施設が増加しているのも、10箇所に共通する特徴だ。

物流施設づくりに積極的な不動産会社によると、上位10位のうち首都圏に位置する8つの市と区はほとんどが物流施設を開発したい場所だという。

実際、相模原市中央区では昨年9月、延べ床面積約33万平米の先進的物流施設「GLP ALFALINK 相模原 1」が竣工。施設はさらに拡大する計画だ。さらに、今年6月、三菱地所と日本生命保険相互会社は、相模原市中央区で大規模マルチテナント型物流施設「ロジクロス相模原」を着工している。

このように増加する物流施設は倉庫機能だけでなく、レストランや買物施設を備え、託児所やシャワースペースなどを充実させるのが現在の主流。便利な買物スポットとして地域住人を積極的に呼び込むところもあり、そうなると物流施設で働く人が飛躍的に増える。結果として、物流施設周辺の住宅需要が高まる。

昭和時代、郊外に大きな工場ができると、そのまわりに従業員の居住区ができて"城下町"などと呼ばれた。同じ現象が巨大物流施設周辺でも起きているわけだ。

その際、新築マンションがなければ、中古マンションの購入者が増える。だから、中古マンション価格が上昇したと考えられる。

最先端物流センターが目立つ圏央道

首都圏では、最先端の物流施設が特に目立つ場所がある。

それは、圏央道(首都圏中央連絡自動車道)と東京外環自動車道の出入り口周辺。東京中心部を取り巻く環状の高速道路に出入りしやすい場所だ。

そのことを理解してから、上の表を再度みると、圏央道、東京外環自動車道の出入り口に近い市区町村が多いことに驚く。

1位の相模原市中央区、4位の埼玉県川越市、5位の東京都八王子市、10位の東京都青梅市が圏央道の出入り口を利用しやすい。さらに、3位の神奈川県茅ヶ崎市は新湘南バイパスの出入り口に近いのだが、新湘南バイパスは圏央道とつながっている。

つまり、この1年間、全国で中古マンション価格が大きく上がった場所10箇所のうち、じつに5箇所が圏央道を利用しやすい場所であり、物流施設が多い場所ということになる。

これは、注目すべき現象だ。

地方都市でも、高速道路を利用しやすい神戸市垂水区や岐阜県岐阜市で中古マンション価格が上がっている。

全国的に高速道路出入り口周辺には物流施設が増え、それに伴って住宅地としての人気が高まる現象が発生しているわけだ。

現在、物流施設開発には、大和ハウス工業を皮切りに不動産会社各社が積極的に取り組んでいる。今後、物流施設を核とした街づくりが行われるようになれば、物流施設と組み合わせたマンションが首都圏各地に続々誕生する可能性がある......そのとき、圏央道周辺は新世代マンションが多発する先進エリアになるのかもしれない。

※当記事はYahoo!ニュース個人からの転載です。

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