「イラン機雷に酷似」 ホルムズ海峡でタンカー攻撃の機雷破片、米軍が公開

2019年6月20日(木)10時00分

米海軍は19日、ホルムズ海峡付近で攻撃を受けた石油タンカーの1隻から回収した吸着型機雷の破片を公開した。破片の数は9個で、イランの機雷に酷似しているという。

原油輸送の要衝であるホルムズ海峡に近いオマーン沖で13日、ノルウェーのフロントラインが所有する「フロント・アルタイル」と、国華産業(東京都千代田区)が運航する「コクカ・カレイジャス」(船籍パナマ)が攻撃を受けた。米国は背後にイランがいると非難しており、これまでに日本の石油タンカーの側面から「イスラム革命防衛隊(IRGC)が不発機雷を取り除いている場面とする映像や、取り除く前の機雷とみられる写真などを公開している。

海軍が今回公開した破片はコクカ・カレイジャスから回収したもので、中央海軍司令部(NAVCENT)のショーン・キド氏はフジャイラ港に近い司令部施設で記者団に対し、「攻撃に使用された吸着型機雷はイランの軍事パレードなどで公開されている同国の機雷に酷似している」と述べた。

コクカ・カレイジャスの運航会社は「飛翔物体」による攻撃を受けたとしているが、中央海軍司令部はこうした目撃を退けており、キド氏は「爆発による損傷の跡は吸着型機雷によるもので、飛翔物体による損傷ではない」とし、船体に残ったくぎによる穴から吸着型機雷による攻撃を受けたと考えられると述べた。

また、中央海軍司令部が船体から指紋などを採取したことも明らかにし、今後の刑事責任追及に利用されると述べた。

このほか、米国がこの地域のパートナー国と連携して調査を進めていることも明らかにしたが、具体的な国名は挙げなかった。

[フジャイラ(アラブ首長国連邦) 19日 ロイター]




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