相互に核の脅威と非難、軍縮会議で米朝応酬

2017年8月23日(水)08時34分

[ジュネーブ 22日 ロイター] - 北朝鮮と米国は22日、ジュネーブで開かれている国連主催の軍縮会議で相互に核の脅威となっていると批判、北朝鮮は米国が敵対的な政策を維持する限り自衛的核抑止力について協議する意図はないと表明するなど対立は解消していない。

同会議で米国のウッド軍縮大使は、トランプ米大統領の最優先課題は、北朝鮮の「高まりつつある脅威」から米国と同盟国を守ることであり、米国は「あらゆる能力を自由に駆使する」用意があると述べた。

そのうえで「北朝鮮の弾道ミサイルと核兵器計画は、世界全体の深刻な脅威となっている」と指摘した上で、「大統領の最優先課題は引き続き本土と米国領、同盟国を北朝鮮の攻撃から守ることだ」と述べた。

ただ、北朝鮮にとり「対話の道は依然として選択肢として残っている」とも語った。

これに対し北朝鮮代表団のチュ・ヨンチョル参事官は、北朝鮮は自衛的核抑止力について決して協議しないとの立場を表明。

北朝鮮は米国による核の脅威に常にさらされているとの認識を示し、「北朝鮮による核抑止力強化と大陸間弾道ミサイル(ICBM)開発は、こうした現実的な脅威に直面するなか正当的で合法的な自衛のための選択肢である」と指摘。「米国が敵対的な政策を維持し、核の脅威が継続する限り、北朝鮮は自衛的核抑止力について決して協議しない」と述べた。

同参事官はその後に行った講演で「米国は、軍事的な脅しや圧力が北朝鮮を完全に強化された核抑止力の開発に向かわせていることを明確に理解する必要がある」と述べた。

また、21日に始まった米韓合同軍事演習について、「火に油を注ぐもので、現在の緊張が高まった状態が一段と悪化する」と警告した。

*写真を追加します。

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