NAFTA再交渉、3カ国の自動車団体は原産地規則変更に反対

2017年8月18日(金)08時16分

[ワシントン 17日 ロイター] - 米国、カナダ、メキシコの自動車団体は、16日に始まった北米自由貿易協定(NAFTA)再交渉を巡り、トランプ米政権による米国産自動車部品の調達率引き上げ要求に反発している。

メキシコ自動車工業会のエドワード・ソリス会長は、3カ国の自動車メーカーと自動車部品メーカーが交渉担当者らに対し、域内調達比率を定める「原産地規則」を厳格化しないよう訴えていると明かした。

米通商代表部(USTR)のライトハイザー代表はNAFTA再交渉開始に当たり、同規則の大幅変更を求めていると表明。「原産地規則は、特に自動車や自動車部品に関し、NAFTA域内部品の調達率引き上げと相当程度の米国産部品の調達を義務付けるべき」と主張した。

ただ、メキシコのグアハルド経済相とカナダのフリーランド外相は、国別の原産地規則を設けることは望んでいないと表明。自動車業界も同調している。

米自動車政策評議会のマット・ブラント会長は、「米国に特定した規則を設ければ、中小規模をはじめとする企業がNAFTAの恩恵を享受することがかなり難しくなる」との見解を表明。同団体はゼネラル・モーターズ、フォード・モーター、フィアット・クライスラー・オートモービルズ(FCA)の米自動車大手3社で構成される。

カナダ自動車部品製造業協会のフラビオ・ボルペ会長も、「(調達先)リストで1カ国が占める割合を特定すれば、3カ国全てが不利益を被ることになる」と述べ、反対する姿勢を示した。

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