タイ中銀、政策金利を1.50%に据え置き バーツ高を注視

2017年8月16日(水)19時10分

[バンコク 16日 ロイター] - タイ中央銀行は16日、市場の予想通り政策金利の翌日物レポ金利を1.50%で据え置いた。全会一致の決定だった。2015年4月以降、政策金利は据え置かれている。

金融政策委員会は現在の金利が景気回復を支援しており、国内の流動性は潤沢だとするこれまでの見解を強調。「(タイの成長見通しは)製品とサービスの輸出拡大を背景に一段と改善した。また、内需は緩やかなペースで拡大を続けた」とした。

インフレ率は非常に低水準となっており、利下げ余地があるものの、中銀は利下げが成長を支援することに懐疑的となっているほか、利下げは高水準となっている家計債務の問題を悪化させる可能性がある。

中銀のジャトゥロン総裁補は記者団に対し、一段の利下げは必要ないと語った。

中銀はまた、通貨バーツ高が企業に影響を及ぼしており、外為市場を注意深く監視するとした。バーツは今年に入ってから対ドルで約7.5%上昇している。

キャピタル・エコノミクスのシラン・シャー氏は「タイ中銀が近いうちに金利を調節する必要性はない。景気が明確な回復の兆候を示す中、金融緩和はなさそうだ」と述べた。

*内容を追加します。

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