ティラーソン米国務長官、「ある時点で」北朝鮮との対話望むと表明

2017年8月2日(水)09時06分

[ワシントン 1日 ロイター] - ティラーソン米国務長官は1日、米国は北朝鮮の政権交代を目指しておらず、ある時点で同国と対話することを望んでいるとの立場を表明した。ただ、北朝鮮が核保有国にはならないと理解することが前提になるとした。

長官は記者団に対し、米政府は平和的な圧力を通じて北朝鮮に核・ミサイル開発を放棄させることを目指しているとあらためて表明した。

「米国は(北朝鮮の)政権交代を目指さず、政権崩壊も求めない。朝鮮半島再統一の加速は求めず、北緯38度線の北に米軍を派遣する口実も求めていない」と述べた。

また「米国は北朝鮮の敵ではない。しかし、北朝鮮は米国を容認できない脅威にさらしており、米国は対応せざるを得ない。米国が対話を望んでいるということを北朝鮮がいつか理解することを望む」と付け加えた。

ただ「北朝鮮が核兵器を保有したり、そうした核兵器で周辺国、ましてや米国を攻撃する能力を持つような将来は存在しないということが、対話の条件になる」と強調した。

中国に対し、北朝鮮に影響力を行使し、「建設的な対話」に向けた環境を整えるよう求める立場もあらためて示した。

その上で、その他の選択肢は「あまり魅力的ではない」とした。

これより先、共和党のグラム上院議員は、トランプ大統領が同氏に対し、「北朝鮮が大陸間弾道ミサイル(ICBM)で米国を攻撃する試みを継続するなら」武力行使も辞さないとの考えを示したことを明らかにした。

議員は「大統領は私にそう述べた。彼は本気だと思う。私が中国の立場だったら、大統領の発言を真剣に受け止め、何らかの対応をするだろう」と述べ、「北朝鮮の抑止は軍事的にも外交的にも可能だ」との考えを示した。

また「北朝鮮の(核・ミサイル)プログラム、そして北朝鮮自体を破壊する軍事的オプションがある」とし、「外交的解決のほうが好ましいが、米国を攻撃する核搭載ミサイルを保有することは許されない」と述べた。

サンダース大統領報道官はグラム議員の発言について、「全ての選択肢がテーブルにある」との政府の立場を繰り返し表明した。

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