米韓首脳が北朝鮮対応で一致、核断念なら対話排除せず

2017年7月1日(土)05時35分

[ワシントン 30日 ロイター] - トランプ米大統領は30日、訪米中の韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領との会談後の共同記者会見で、韓国との連携の重要性を強調すると同時に、北朝鮮に対し断固とした姿勢で対応する姿勢をあらためて表明した。

トランプ大統領は「米韓両国はともに北朝鮮の脅威にさらされており、同国の核開発・弾道ミサイルプログラムに対し断固として対応する必要がある」と強調。「北朝鮮の脅威から同盟国、および自国民を守るため、米国は日韓両国のほか世界中のパートナー国と外交、安全保障、経済政策の面で緊密に連携している」と述べた。

さらに関係各国に制裁の実施を要請するとともに、北朝鮮に対しては「よりよい道を速やかに選択する」よう要求した。

文大統領はこれに対し、トランプ大統領は北朝鮮問題を最優先する姿勢を示したとし、「真の平和は安全保障の強化のみにより実現できるとの見解でトランプ大統領と一致した。北朝鮮の挑発行為には厳しい態度で対応する」と表明。そのうえで、北朝鮮の核開発問題の解決に向け「米韓は段階的かつ包括的に、制裁と対話の手法をもって対応する」と述べた。

両首脳は北朝鮮と新たに対話を開始することは排除しない姿勢を表明。ただこれには同国による核・弾道ミサイルプログラムの断念につながる状況が得られることが条件となるとした。

通商問題についてトランプ大統領はオバマ前政権時代に合意された米韓自由貿易協定(FTA)の再交渉を進めていることを表明。文大統領と摩擦が高まりやすい鉄鋼や自動車などの分野について協議したとし、「米国は市場アクセスなどに対する障壁の撤廃に向け一段と努力する」と述べた。

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