EU首脳会議、欧州防衛基金の創設などで合意

2017年6月23日(金)11時29分

[ブリュッセル 22日 ロイター] - 欧州連合(EU)は22日の首脳会議で、野心的な防衛計画を取りまとめ、武器の共同調達などに向けた欧州防衛基金の創設や、有志連合の海外任務拡大などで合意した。

選挙活動で欧州共通の防衛体制を支持する姿勢を示していたフランスのマクロン大統領は記者会見で、今回の成果を「歴史的」と評価した。

首脳会議の声明は防衛基金の規模に言及していないが、欧州委員会はこれまでに、研究開発や資産購入向けのEU予算から少なくとも年間15億ユーロ(16億9000万ドル)を拠出する方針を示している。

EU当局者によると、加盟国政府の拠出金が十分であれば、2021年に基金は年間約55億ユーロ規模になる可能性がある。

過激派組織「イスラム国」(IS)による攻撃や、ロシアのクリミア編入など欧州が直面する安全保障上の脅威が強まる中、EUの防衛研究関連支出は2006年の水準から200億ユーロ超(約30%)減少している。

域内の防衛協力を巡っては英国が長年反対してきた。しかし英国のEU離脱が決まり、ドイツとフランスの主導でEU防衛産業の改革に向けた議論が進んだ。

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