日米防衛相、南シナ海問題への関与で一致 協力深める

2017年6月3日(土)16時37分

[シンガポール 3日 ロイター] - 米国のマティス国防長官と日本の稲田朋美防衛相は3日、シンガポールで会談し、中国が軍事拠点化を進める南シナ海について、日米が協力を深めて関与することで一致した。トランプ政権誕生後初となる日米外務・防衛担当閣僚会合(2プラス2)を早期に開催することも確認した。

会談は核とミサイル開発を進める北朝鮮問題を中心に議論。米原子力空母と自衛隊が日本海で行っている共同訓練を取り上げ、北朝鮮への圧力を強化していくことが重要との認識で一致した。

稲田防衛相は会談後、記者団に対し「明らかな挑発行為で断じて容認できない。日米はもちろん、日米韓で緊密に連携して北朝鮮の問題に取り組むことを確認した」と語った。

マティス長官と稲田氏は、中国が海洋進出を強める南シナ海と東シナ海の情勢についても協議。米国は中国が造成した南シナ海の人工島の周囲20キロ以内に軍艦を送る「航行の自由作戦」を実施、日本は同作戦には参加しないものの、自衛隊の護衛艦や航空機を南シナ海に派遣してきたが、日米がさらに協力し、関与していくことで一致した。

このほか会談では、アジア太平洋地域の安全保障環境が悪化しているとして、日米同盟の抑止力を強化することでも合意した。2プラス2を早期に開き、米軍と自衛隊の役割分担の確認と、それに伴う日本の防衛力強化などを議論したい考え。

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