EUトルコ首脳会談、新たな合意ないが雰囲気は良好=EU筋

2017年5月30日(火)13時51分

[ブリュッセル 29日 ロイター] - 欧州連合(EU)の高官らは、EU首脳とトルコのエルドアン大統領による先週の会談について、「良好な雰囲気」で行われたが、新たな合意はなかったと明らかにした。

トルコのメディアは、エルドアン氏がトゥスクEU大統領とユンケル欧州委員長との会談後に、関係再構築に向けた12カ月間の行程表を渡されたと述べたと報じていた。

トルコの人権問題などを巡り、同国とEUの関係は悪化しているが、移民問題やシリア情勢に関しEUはトルコの協力を必要としている。

EU高官は、エルドアン氏の発言に関し、今後の協議に正式な期限は設けていないと指摘。EUは年内の開催を望んでいるトルコとの高官レベルなどの協議についてリストを作成しているが、関係改善はエルドアン氏が諸問題の一部でも解決できるかどうかに左右されるとした。

EUは、トルコの反テロ法が政権に批判的な人々の迫害に使われている可能性や、国内のクルド人やメディア、学者の扱いなどを懸念している。

エルドアン大統領はまた、4月の国民投票に先立ち、トルコ系住民の政治集会に参加しようとした閣僚の入国禁止などを受け、ドイツとオランダ両国を非難している。

ただ、EU高官は先週の首脳会談の雰囲気は「良好」で「建設的」だったと述べた。1人の関係筋は「敵対的ということは全くなく、双方はそれぞれの立場を再表明した」と明らかにした。

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