北朝鮮情勢「重要な転換点」、中国が武力行使自制呼び掛け

2017年4月29日(土)01時20分

[国連 28日 ロイター] - 中国の王毅外相は28日、北朝鮮の核・ミサイル開発プログラムを巡る状況は「重要な転換点」に差し掛かったとの見方を示し、緊張緩和には対話と交渉以外の道はないとの考えを示した。

安保理はこの日、北朝鮮問題をめぐる15カ国の閣僚級会合を開催。安保理の議長国である米国のティラーソン長官が会合の議長を務める。同会合を前に王外相は記者団に対し、中国は北朝鮮に対する国連制裁の完全な実施を確約すると表明。「北朝鮮によるこのところの核・ミサイル開発の加速を受け、中国は拡散防止に向けた国際社会の取り組みに同意する」と述べた。

そのうえで、朝鮮半島の核問題の平和的な解決には、対話と交渉以外の手段はないとの考えを示した。

王外相はその後、安保理で北朝鮮に対し核・ミサイル開発プログラムの停止を求めると同時に、関係各国に対し武力の行使は事態の悪化を招くだけで解決にはつながらないとして自制を呼び掛けた。

また、米軍による地上配備型ミサイル迎撃システム(THAAD)の韓国配備について、中国の安全保障戦略を脅かし、北朝鮮問題に関与する関係各国間の信頼を阻害するものとして批判した。

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