トランプ氏就任式の寄付金は過去最高、防衛・金融・通信会社が中心

2017年4月20日(木)12時34分

[ワシントン 19日 ロイター] - 19日に公表された米政府の文書によると、今年1月のトランプ米大統領の就任式のために集まった寄付金が1億0670万ドルに達し、過去最高を記録した。

これまでの最高は2009年のオバマ前大統領の就任式時の5320万ドル。トランプ氏の寄付金はこの倍以上となった。オバマ氏以前の最高は05年のブッシュ元大統領の4230万ドルだった。

トランプ氏就任式への寄付金で最高額は、米リゾート大手ラスベガス・サンズ(LVS)創設者でカジノ王として知られるシェルドン・アデルソン氏の500万ドル。

トランプ氏の就任式に寄付した企業の多くは前回13年のオバマ氏の就任式にも寄付している。

トランプ氏が就任式前に批判していた米航空機大手ボーイングと米防衛・航空機大手ロッキード・マーチンは同氏の就任式にそれぞれ100万ドルを寄付した。

政治資金について調査するNPO(非営利団体)のサイト「オープン・シークレッツ」によると、ボーイングは13年にも100万ドルを寄付している。

政府の文書によると、トランプ氏の就任式にはこのほか、チャールズ・シュワブ、バンク・オブ・アメリカ、資産家ヘンリー・クラビス氏、キャンター・フィッツジェラルドのハワード・ラトニック会長といった金融サービス会社やその幹部らが100万ドルを寄付した。

石炭・石油会社の寄付金も高額だった。

また、米通信大手AT&Tの寄付は現金とサービスを含め210万ドル近くとなった。

バージニア大学の政治アナリスト、ラリー・サバト氏は、トランプ氏就任式の寄付金は、埋め合わせの意味合いを持つ資金と同氏への継続的な支持を表す資金の2種類があると指摘した。

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