原油先物が下落、OPECによる減産延長期待も米増産が相殺

2017年3月27日(月)15時22分

[シンガポール 27日 ロイター] - 27日の原油先物相場は下落。石油輸出国機構(OPEC)による減産延長への期待感はあったが、米国の生産拡大が相殺した。

日本時間午後2時27分時点で、北海ブレント先物は22セント(0.4%)安の1バレル=50.58ドル。

米ウェスト・テキサス・インターミディエイト(WTI)原油先物は32セント(0.7%)安の1バレル=47.65ドル。

投資家らは、石油輸出国機構(OPEC)加盟国と非加盟国が減産延長を検討とのニュースが下支えしていると指摘。

ただ米国の増産や掘削活動の拡大がロング・ポジションの減少につながっているという。

ゴールドマン・サックスは顧客向けメモで「米国の石油掘削リグ稼働数は急増中だ。2016年5月27日に底をつけてから、336基(106%)増加した」と指摘した。

政府の公表データによれば、米原油生産量は16年半ば以降、70万バレル(8.3%)増加し、日量913万バレルとなっている。

ゴールドマンは、現状のリグ稼働数に加え、閉鎖していたリグが生産を再開すると仮定すると、米原油生産量は16年第4・四半期から17年上半期にかけて日量23万5000バレル増加すると予想している。

米国の増産とOPECの減産を背景に、ブレント先物とWTI価格の格差は1バレル2.90ドルに拡大。2015年末以来の大きさとなった。

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