ゴーサッチ米最高裁判事候補、民主党幹部が承認阻止の意向

2017年3月24日(金)09時03分

[ワシントン 23日 ロイター] - 米民主党のシューマー上院院内総務は23日、トランプ大統領が連邦最高裁判事に指名したニール・ゴーサッチ氏の承認について、上院本会議で手続き上の採決実施を求めて承認阻止を目指す考えを明らかにした。

ゴーサッチ氏が承認された場合、判事9人で構成する最高裁で保守派がリベラル派を再び上回ることになる。

上院の議席配分は共和党52に対し民主党は48と、共和党が過半数を占めるが、民主党が「フィリバスター」と呼ばれる議事妨害に打って出れば、審議を打ち切るために60の賛成票が必要になる。

トランプ大統領はこれまでに、民主党が議事妨害を行った場合、単純過半数での法案可決が可能になるよう規則を変更することを上院共和党に求めている。

ゴーサッチ氏の指名を巡っては、上院司法委員会での公聴会が終了し、上院本会議での行方に関心が移った。2018年に改選を控える民主党議員の動向が注目される。民主党から8人がゴーサッチ氏支持に回れば、フィリバスターは打ち切られる。

シューマー院内総務は「慎重に検討した結果、ゴーサッチ氏の指名を支持することはできないという結論に達した」と言明し、「承認には60票が必要になる。私の票は『ノー』だ。同僚にもそうするよう求める」と述べた。

ホワイトハウスのスパイサー報道官は、シューマー氏の発言を受けてトランプ大統領は共和党のマコネル上院院内総務と承認戦略を話し合う方針だと述べた。

保守派の活動家はこれまでに、2018年に改選を控える民主党上院議員のうち10人がゴーサッチ氏を支持する可能性があるとしている。

上院司法委員会はゴーサッチ氏の承認を巡る採決を4月3日に行う。マコネル共和党上院院内総務は、4月7日までに本会議での採決を行う方針だとした。

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