フリン氏後任の米大統領補佐官、マクマスター陸軍中将を指名

2017年2月21日(火)09時58分

[ウェストパームビーチ(米フロリダ州)/ワシントン 20日 ロイター] - トランプ米大統領は20日、大統領補佐官(国家安全保障担当)に陸軍中将のヒューバート・レイモンド・マクマスター氏(54)を指名した。ロシア接触疑惑で辞任したフリン氏の後任となる。

フリン氏辞任後に大統領補佐官を代行していた元陸軍幹部のキース・ケロッグ氏を国家安全保障会議(NSC)の首席補佐官に指名する人事も合わせて発表した。

大統領は記者団に対し、マクマスター氏について「多大な才能と経験を持っている」とし、「米軍の誰からも高く評価されている人物。政権に迎えられて光栄だ」と語った。

ただ、マクマスター氏はフリン氏とは異なり、ロシアは脅威であり、米国の敵対国であるとする従来の米安全保障チームの見解を共有しているため、対ロシア政策を巡って大統領と意見が対立する可能性がある。

大統領はこの週末、フロリダ州ウェストパームビーチの別荘でフリン氏の後任となる大統領補佐官候補の人選を進め、マクマスター氏のほか、ケロッグ氏、ジョン・ボルトン元国連大使も候補に挙がっていた。

最初に後任に指名されたロバート・ハワード退役海軍中将は家庭の事情や経済的理由から就任を辞退していた。

大統領補佐官の就任にあたっては米上院の承認を必要としない。

マクマスター氏は、湾岸戦争で米軍小隊を率いてイラク軍の大隊を破ったことで名を上げた。1997年の著書「Dereliction of Duty」で、ベトナム戦争中の米軍と米政府の指導力の欠如を批判したことでも知られる。

上院軍事委員会の委員長を務める共和党のマケイン議員は、マクマスター氏の起用を「素晴らしい」と評価した。

*内容を追加します。

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