クリントン氏、モスル奪還作戦めぐる発言でトランプ氏を批判

2016年10月25日(火)09時24分

[マンチェスター(米ニューハンプシャー州)/セントオーガスティン(米フロリダ州) 24日 ロイター] - 米大統領選が終盤を迎える中で、民主党のクリントン候補は24日、過激派組織「イスラム国」(IS)からイラク北部のモスルを奪還する軍事作戦に対する共和党のトランプ氏の発言を「米軍の最高司令官としてふわさしくない」などと批判した。

米軍の支援を受けたイラク政府軍とクルド自治区の治安部隊は、イラクに残されたIS最後の重要拠点であるモスルの奪還作戦を開始。トランプ氏は23日にツイッターに「モスルへの攻撃は全面的な大失敗であることが判明しつつある。われわれは何カ月にもわたって予告していた。米国は間抜けに見えてしまっている」と投稿した。

これに対してクリントン氏は「トランプ氏は戦闘が始まる前から実質的な敗北を宣言している。世界に向かって最高司令官失格であることを証明している」と主張した。

トランプ氏は先週のクリントン氏との最後の討論会でも、モスル奪還作戦は、クリントン氏の選挙戦支援目的に策定されたとの見方を示していた。

クリントン氏は、女性票の支持をさらに固めるために党重鎮のエリザベス・ウォーレン上院議員にも協力を得た。ウォーレン氏はマンチェスターで開かれた集会で、トランプ氏の女性蔑視発言をやり玉に挙げ、「女性たちは彼のような男にはもうこりごりしている」と指摘。さらにトランプ氏が討論会でクリントン氏を「嫌な女」呼ばわりしたことに関して「トランプ氏は知っておくべきだ。嫌な女はタフで賢い。11月8日には嫌な女が大挙してあなたを私たちの間から永遠に追放するために投票に行く」と述べた。

こうしたウォーレン氏のトランプ氏攻撃についてクリントン氏は「彼をうんざりさせるという点でウォーレン氏の右に出る人はいない」と称賛した。

一方でトランプ氏は、フロリダ州ボイントンビーチの農家との集会で、各種世論調査がクリントン氏の優勢を伝えていることに異議を唱え、メディアはトランプ氏の支持者の気持ちをくじかせて投票に行かないよう仕向けるため、調査結果を捻じ曲げていると非難した。

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