クリントン氏、大学の集会にサンダース氏起用で若者にアピール

2016年9月29日(木)09時56分

[ダラム(米ニューハンプシャー州) 28日 ロイター] - 米大統領選の民主党候補ヒラリー・クリントン氏は28日、指名獲得に向けた予備選でライバルだったバーニー・サンダース上院議員とともに集会のステージに立ち、サンダース支持者が多い若年層にアピールした。

クリントン氏はニューハンプシャー大学で開いた集会で、大統領になった場合、「年間収入が12万5000ドル以下の家庭に対しては、公立大学の授業料を無償化する」と語り、サンダース氏が予備選で多くの若者の支持を集めた公約を受け継いだ。

また、すでに学生ローンを抱える人々の借り換えを支援すると約束した。

ニューハンプシャー州は大統領選の激戦州の一つ。

ロイター/イプソスの調査によると、11月8日の大統領選に向けて26日行われた候補者による第1回テレビ討論会で、クリントン氏が共和党のドナルド・トランプ候補に勝利したとの回答は56%となった。ただ、両候補の支持率が拮抗する状況は続いている。

クリントン陣営は、一部の世論調査で、大統領選で投票に行かない30歳未満の有権者が大勢いる可能性が示されたことを懸念している。

28日の集会は、若者へのアピールを狙い、クリントン氏の前座ににサンダース氏を起用してニューハンプシャー大学で開かれた。

だが、参加者によると、招待状を持たない学生は参加できず、参加者の多くは中年層で、地元の民主党組織のメンバーかクリントン陣営に招待された人々だった。

サンダース氏は集会で若者にクリントン氏への支持を訴え、「あなたの親族や友達にもクリントン氏に投票させよう」と呼び掛けた。

壇上でサンダース氏に紹介されたクリントン氏はサンダース氏を称え、「ともに働くことを楽しみにしている」と語った。

クリントン陣営は大統領選当日に向けて、サンダース氏の登場機会を増やしたい意向だ。

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