米副大統領、ギュレン師引き渡しには「証拠必要」 トルコ訪問で

2016年8月25日(木)09時48分

[アンカラ 24日 ロイター] - バイデン米副大統領は24日、トルコの首都アンカラでエルドアン大統領、ユルドゥルム首相と会談し、トルコがクーデター未遂の首謀者と断定した在米イスラム教指導者ギュレン師の引き渡しをめぐる緊張緩和に努めた。

バイデン氏は、米国がこの問題の解決に向け協力していることを強調した上で、引き渡しには米国の法的基準を満たす証拠が必要だと指摘した。

同氏はエルドアン大統領との会談後、ギュレン師引き渡し問題に数多くの弁護士が取り組んでいると説明。「われわれは自国の制度に従う。存在すると信じられている十分な証拠が見つかり、基準を満たすだろう」と述べた。

また「同盟国を攻撃し、民主主義を崩壊させようとする人物を保護する理由はない」とも語った。

一方、エルドアン大統領は「われわれの優先事項は、ギュレン師を可能な限り早期に送還することだ」と迫った。

ユルドゥルム首相も、バイデン氏との会談後、この問題がトルコと米国の関係に悪影響を与えてはならないとし、引き渡しに向けた法的な手続きが滞りなく行われることを期待すると強調した。

トルコは米国が主導する過激派組織「イスラム国」(IS)掃討作戦を支援しているが、ギュレン師の扱いをめぐり両国関係はぎくしゃくしている。

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