英除くEU27カ国決定急ぐべきでない、まずは相互理解=独首相

2016年8月25日(木)07時05分

[タリン 24日 ロイター] - メルケル独首相は24日、英国の離脱決定で残された欧州連合(EU)27カ国はまず互いの意見に慎重に耳を傾け、政策決定を急ぐべきではないとの考えを示した。エストニアのロイバス首相との会談後、共同会見で述べた。

メルケル氏は「現在は互いに話を聞き、理解を深める段階にある。そうすることで真に互いを理解し、EU27カ国の間で新たなバランスを構築できる」と指摘。

その上で、ドイツなど域内で経済力の大きい国は、より規模の小さい国が英国離脱後のEUの状況をどのように考えているのか理解することが重要と述べた。

また将来の関係を協議する上で、まずは英国がリスボン条約50条を発動することが条件になるとの立場をあらためて表明。ただ「(残る)EU27カ国にはやるべきことが数多くある」とし、英国に自らの交渉の立場を明確にする時間を与える余地があるとの考えを示した。

EUは9月16日、スロバキアの首都ブラチスラバで首脳会議を開く。メルケル首相はこれに備え、他の欧州首脳15人と今週会談し、意見のすり合わせを行なっている。

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