7月のOPEC産油量が過去最高に、イラク・ナイジェリアが押し上げ

2016年7月30日(土)08時48分

 石油輸出国機構(OPEC)の7月産油量は日量3341万バレルと、前月の同3331万バレルから増加し、過去最高を記録する勢いだ。出荷データや業界筋への取材を基にロイターが算出した。

イラクやナイジェリアで輸出量が伸びたことが押し上げ要因となった。サウジアラビアも過去最高の生産ペースを維持している。

OPECは2014年に市場シェアを優先する方針へと転換。2015年にはインドネシアが再加盟し、今月にはガボンが加わった。そのため産油量が増加傾向にあり、過去との単純なデータ比較はできない。

従来からのOPEC加盟国の7月産油量は日量3246万バレルと、ロイターが調査を開始した1997年以来の高水準となった。

増加分のうち最大となる日量9万バレルがイラクによるものだった。南部と北部の港湾からいずれも輸出が増えた。

武装勢力による石油施設への攻撃で生産量が減少傾向にあるナイジェリアも、7月は輸出が前月比でやや伸びた。ただ原油輸出量は2016年初めの日量200万バレルの水準を依然大きく下回っている。

サウジの産油量は日量1050万バレル。過去最高だった昨年6月の同1056万バレルに近い水準を維持している。



[ロンドン 29日 ロイター]

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