オバマ大統領「アメリカ大統領選、ロシアが介入画策する可能性も」

2016年7月27日(水)11時47分

 オバマ米大統領は、ロシアが米大統領選を同国に有利な結果に導こうと画策する可能性はあるとの考えを示した。26日放映されたNBCニュースのインタビューで述べた。

米当局者とサイバーセキュリティーの専門家は25日、米民主党全国委員会(DNC)のシステムがハッキングされ、機密情報を記した電子メールが流出した問題について、ロシアが米大統領選に影響を与える目的で流出に関与したことを示す証拠があると明らかにした。流出したメールの中にはヒラリー・クリントン前国務長官と指名争いをしたバーニー・サンダース上院議員の選挙活動妨害を目論むDNC幹部のやり取りも含まれているという。

DNCのデビー・ワッサーマンシュルツ委員長は24日、この問題の責任を取る形で辞任した。

オバマ大統領は、ロシアが11月8日の大統領選の結果に影響を与えようとするかとの質問に「どんなことでも可能性はある」と答えた。

大統領は、米連邦捜査局(FBI)が1万9000通以上のDNCの電子メール流出について調査していると説明。「専門家がロシアが関与しているとみていることは知っている」とした上で、「われわれはロシアが米国政府のシステムだけでなく、民間のシステムもハッキングすると知っている」と述べた。

民主党全国大会は26日、クリントン氏を党の大統領候補に正式指名した。11月の本選で共和党候補のドナルド・トランプ氏と対決する。

オバマ大統領は「メール流出の動機が何かということについては、直接は言えない。私が知っているのは、ドナルド・トランプ氏が繰り返しウラジミール・プーチン氏をほめ称えているということだ」と発言。

トランプ氏はロシアのプーチン大統領を「強い指導者」だとして称賛している。また同氏はニューヨーク・タイムズ紙とのインタビューで、北大西洋条約機構(NATO)加盟国がロシアから攻撃を受けても米国は防衛に乗り出さない可能性があると発言している。



[ワシントン 26日 ロイター]

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