リオ五輪開幕まで11日、会場の電気系統の接続工事は未完了

2016年7月25日(月)17時30分

 リオ五輪の開幕が8月5日に迫る中、オリンピックパークの電気系統の接続工事はまだ完了しておらず、競技会場や選手の宿泊施設の電力供給にリスクがあることを、事情に詳しい2人の関係者が指摘した。

主催者に近い関係筋はロイターに「準備できていない点がいくつかある」と話し、電力業界の関係筋は接続の完了が「ぎりぎりのタイミング」になり、長期的なテストを行うチャンスはないと述べた。

電力関係筋によると、2012年のロンドン五輪では電気系統の接続は1年前に終えていたが、ブラジルでは経済的な苦境のせいで作業が遅れたという。

五輪会場で実施されたテストイベントでは、電力供給に問題が発生し、海外のスポーツ連盟が相次ぎ懸念を表明した。飛び込みと水泳のテストイベントでは照明が消え、そのために進行が遅れたほか、得点スクリーンも表示されなかった。

電力関係筋は、この状況は大会組織委員会「リオ2016」が管轄する事業に限られており、連邦政府や国営配電会社ライトSAがリオデジャネイロで運営する業務には支障がないとした。

「主要な電力網は全国規模で相互接続されたシステムであり、ライト社は(2014年のサッカーの)ワールドカップ(W杯)から準備を進め、運営体制は整っている」と述べた。

リオ2016は、コメントの求めに応じなかった。



[リオデジャネイロ 25日 ロイター]

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