バングラ事件、邦人7人含む20人死亡 安倍首相「痛恨の極み」 

2016年7月3日(日)00時45分

[ダッカ/東京 3日 ロイター] - バングラデシュの首都ダッカで1日夜、レストランに侵入したイスラム系とみられる武装集団が人質をとって立て籠もる事件が発生し、外国人ら20人が殺害された。菅義偉官房長官は2日深夜の記者会見で、安否が不明だった日本人7人の死亡を確認したと発表した。

菅官房長官は会見で、3日にも政府専用機で遺族を現地に送る用意があると述べた。現地の日本大使館の関係者が遺体を搬送した病院で確認したという。7人はいずれも国際協力機構(JICA)プロジェクトのコンサルタント関係者で、男性5人、女性2人という。

安倍晋三首相は2日夜、官邸で記者団に対し、7人について「バングラデシュ発展のために尽力した皆さんであり、痛恨の極みだ」と述べ、その段階で厳しい状況にあるとの認識を示していた。

共同通信など国内メディアによると、救出されたのは東京都内の建設コンサルタント会社社員の渡辺玉興さんで、国際協力機構(JICA)の円借款のプロジェクトに従事していた。渡辺さんは被弾して負傷した。

人質事件があったのは外国人が多く集まる地区で、犯人は「アラー(神)は偉大なり」と叫びながらレストランに侵入した。

バングラデシュ政府は、現場に治安部隊を投入。事件発生から12時間後鎮圧した。犯行グループのうち6人が死亡、1人が拘束された。事件をめぐってはイスラム国(IS)が犯行声明を出している。

犠牲者20人は大半が外国人で、多くが「鋭利な武器」により殺害されたという。イタリア外務省筋によると、複数のイタリア人も人質となり殺された。

*情報を更新します。

(梅川崇 編集:田巻一彦)

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